ポイント
・週末は軟調推移、半値押しの6.2万ドルでサポート
・円高で円建て下落、円キャリーの巻き戻しによるリスクオフに注意
・米大規模攻撃は中止、本日にも協議再開か
・今週は経済指標に注目
週末のBTC市場
週末のBTC市場は軟調な展開となった。

金曜日に6.5万ドル(約1,015万円)台で上値を重くすると、日曜日未明に6.2万ドル(約970万円)台前半まで値を落とした。その後、6.3万ドル台に値を戻すなどドル建てで見ると底堅さも見せているが、ドル円の急落の影響で円建て価格は大きく下げている。BTCは6.7万ドル手前で上値を重くすると、Clarity法案の難航や半導体株の失速もあり、先週火曜日に6.3万ドルを割り込んだ。しかし5.7万ドル台から6.6万ドル台への反発の半値押しとなる6.2万ドル台で下げ渋ると、ハイテク決算をきっかけに半導体株が反発。金曜日のアジア市場でSKハイニックス株が2割以上上昇、キオクシア株がストップ高となる中、BTCは6.5万ドル台に値を伸ばした。一方、日銀政策決定会合では利上げが見送られたが、会合に先立ち政府・日銀が為替市場に介入し、163円台から157円台へ急激な円高が進む中、円建て価格は下落した。17時のDeribitオプション満期を通過するとBTCは弱含み、米市場がオープンするとETFの売りもあり、CME先物の最終取引時限に向けて失速、一時6.3万ドルを割り込んだ。また海外時間にも米当局と思しき介入があり、円建て価格は軟調に推移した。週末はしばらく6.3万ドルを挟んでのもみ合い推移が続いたが、米国が大規模な攻撃を検討していると中東にいる米国人に注意喚起したと伝わると、BTCは6.2万ドル台前半に値を落とした。
しかし、トランプ大統領がSNSに「大枠で合意したとして攻撃を中止した」と投稿するとBTCは反発。週明けの原油価格が下落するとBTCは6.3万ドル台半ばに反発した。
しかし、今回の円買い介入が日米共同だったと発表され、円高を嫌気して日本株が軟調に推移する中、BTCは6.3万ドル近辺に値を落とし、ドル円相場も一時155円台に値を下げる中、円建て価格は軟調に推移している。
本日のBTC市場
本日のBTC市場はもみ合い推移か。
BTCは戻りの目途となる6.7万ドルで上値を押さえられると、半値押しとなる6.2万ドルでサポートされている。
先週はイベントが目白押しで、FOMCでは利上げ見送り、ただし米長期金利は上昇。半導体株失速によるリスクオフは、ビッグテック決算、特にMicrosoftとAmazonがクラウドサービスの好調さで打ち消された。イラン問題は米空爆が再開、大規模攻撃が懸念されたが、トランプ大統領は攻撃を停止と協議再開を言及した。Clarity法案の休会前の本会議通過はなくなったが、妥協案がホワイトハウスに送付され、9月採決に向けたギリギリの調整努力が進んでいる。
こうした中、BTCは5.7万ドルで切り返したものの、6.7万ドルで上昇が一服、半値押しでサポートされるなど、決め手を欠く展開を続けている。今週は、ISM製造業や雇用統計といった経済指標に素直に反応する展開となりそうだ。
この点で少し気になる動きがある。先週来の円高は日米協調介入だったと公表された。為替市場では単独介入の効果には限界があるが、協調介入は効果が大きいとされる。かつては、東日本大震災時の円高阻止や1985年のプラザ合意など相場の転換点になったことが記憶される。通貨発行権を持つ両国が協力すれば為替レートをコントロールすることは理論上可能だからだ。
一方、急激な円高は金利の安い円を借りて海外のリスク資産に投資する円キャリー取引の巻き戻しを起こしかねない。2年前の8月に急激な円高が世界的な株安を引き起こした。リーマンショックも見方を変えれば、日銀の利上げと米利下げによる円キャリー取引の巻き戻しが引き起こしたリスクマネーの枯渇が引き起こした部分がある。また、単純に円高は本邦のグローバル企業決算を圧迫し、株価の下落要因となる。この円高の影響がどこまで広がるか、もう少し見てみる必要がありそうだ。
なお、Coldcardという個人が管理するウォレットでハッキング事件が発生している。個人で秘密鍵を管理すれば、取引所と比べて狙われにくいというだけで、まったく安全だという訳ではない点には注意が必要だ。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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