・エックスアールピー(XRP)は水曜日、デリバティブ市場の未決済建玉が1億ドル以上増加するなか、1.15ドルを上回り、約2週間ぶりの高値を付けた。
・Santimentのデータによると、10万~1億XRPを保有する大口ウォレットは過去5週間で保有量を2.8%増やした一方、0.01 XRP未満を保有する小口ウォレットは残高を5.2%減らした。
・XRPとビットコインの相関は7月に70%低下した一方、NVT比率の上昇が警戒シグナルを発している。
XRPデリバティブ市場が活発化、デービッド・シュワルツ氏の発言が強気心理を後押し
XRPは7月22日水曜日、一時1.16ドルまで上昇した後、中央ヨーロッパ時間(CET)正午までに1.13ドル前後へ上げ幅を縮小した。それでも、約2週間で最も強い上昇局面を継続した。
CoinMarketCapのデータによると、トレーダーがXRPへ資金を移すなか、同日のXRPは時価総額上位10銘柄のほかのすべての暗号資産を上回るパフォーマンスを記録した。

この上昇と同時に、デリバティブ市場の取引も急増した。Coinglassのデータによると、XRPの未決済建玉は4.25%増の25億1000万ドルとなり、24時間で新たなレバレッジポジションが1億ドル以上積み上がった。
取引高も12.3%増の23億8000万ドルとなり、オプション取引高は155%以上増加して507万ドルに達した。

未決済建玉の増加率が日中の現物価格の上昇率を上回る場合、相場上昇の大部分が、トレーダーによる新規ポジションの積極的な構築や、重要な価格帯でのショートスクイーズによって引き起こされた可能性がある。
清算データも、この見方を裏付けている。同日のXRPの清算総額は436万ドルに達した。ロングポジションの清算額は44万6000ドルにとどまった一方、XRPが7月7日以来初めて1.15ドルまで上昇するなか、約390万ドル相当のショートポジションが清算された。
また、リップルのCTOエメリタス(名誉CTO)であるデービッド・シュワルツ氏が、保有していたXRPの大部分を0.10ドル付近で売却したことを振り返ったことで、市場心理も上向いた。
シュワルツ氏は月曜日、X上の質問に回答し、早期に売却したことを後悔していると述べた。同氏は、自身のリスク許容度が低かったことに加え、価格が史上最高値を更新するたびに売却するという妻との約束が、売却判断に影響したと説明した。
「もちろん、あのようなことをしなければよかったと思っている。しかし、史上最高値を更新するたびに売却すると妻と約束していたし、私は本当にリスクが嫌いだ。もっとリスクを受け入れられる人間だったらよかったが、私はそういう人間ではない」─リップル名誉最高技術責任者(CTO Emeritus)デービッド・シュワルツ氏、2026年7月20日
この発言はリップルの事業ではなく、シュワルツ氏個人の投資判断について述べたものだった。それでもトレーダーは、XRPの初期開発に携わった人物の一人が長期的な自信を示した、新たなシグナルと受け止めた。
クジラによる5週間の買い増し、記録的な機関投資家の取引と重なる
月曜日のシュワルツ氏の発言は、XRPクジラによる積極的な買い増しと重なった。
オンチェーン分析プラットフォームSantimentによると、10万~1億XRPを保有するウォレットは、過去5週間で保有量を2.8%増やした。
一方、保有量が0.01 XRP未満の個人投資家ウォレットは、残高を5.2%減らした。

SantimentによるXRP取引の分析では、過去の傾向として、最小規模の個人投資家ウォレットの動きよりも、大口保有者による継続的な買い増しの方が、XRP価格の上昇を示す信頼性の高い指標となってきたことが示唆された。

米国のXRP関連上場取引型商品(ETP)は7月21日、約1950万ドルの日次取引高を記録した。これは6月25日以来、最も活発な取引となり、Santimentが指摘したオンチェーン上のクジラによる買い増しをさらに裏付けた。
さらに、The Blockによると、XRP Ledger(XRPL)上のエージェント型トランザクションは最近100万件を突破した。RippleXのエンジニアリング責任者は、今後1000万件を突破し、数年以内に1億件へ達する可能性もあるとの見方を示している。
XRP価格予測:ビットコインとの相関低下は上抜けを後押し、NVT比率の上昇には警戒
テクニカル面では、XRPは5取引日連続で上昇し、計7%値上がりしたことで、過去1週間にビットコインとの連動性を弱めた。
XRPとBTCの20日間相関係数は、7月初めの約1.0から、記事執筆時点では0.32まで低下した。
これは、足元のXRP上昇が市場全体の動向ではなく、主にXRP固有の材料によって支えられていることを示している。
テクニカル上、XRPは直近の持ち合いレンジを上抜け、現在は1.24ドル付近の抵抗線に近づいている。1.24ドル付近は、直近の上値抵抗帯として意識される水準である。
XRPの取引高も価格とともに増加しており、現在の強気モメンタムを支えている。

ただし、XRPのオンチェーン指標であるネットワーク価値対取引額比率(NVT比率)は、投資家が引き続き慎重になるべきことを示している。
上図のとおり、XRPのNVT比率は7月初めの19.6から45.6まで上昇し、今月の最高値を記録した。
この指標は、ネットワークの時価総額と、オンチェーン上で移転された資産の価値を比較するものだ。
一般にNVT比率の上昇は、ネットワーク上の活動よりも速いペースでネットワークの評価額が拡大していることを示す。
必ずしも差し迫った価格反転を意味するものではないが、投機的な期待がネットワークの実際の利用価値を上回り始めている可能性を示唆する。
大口保有者による買い増しが続き、XRP ETF・ETPへの純資金流入も確認されれば、XRPは1.24ドルの抵抗線に向けて一段高となる可能性がある。
一方、価格上昇とともにオンチェーン取引の伸びが加速しない限り、月間安値であり心理的に重要な支持線でもある1ドルまで反落する可能性がある。


