・エックスアールピー(XRP)は2026年上半期に約44%下落した。一方、米国上場のXRP ETF(上場投資信託)などが保有するXRPは約9億6500万XRPに達し、最大供給量の約1%を占めている。
・XRP ETFへの資金流入は6月も続いた。ビットコインとイーサリアムのファンドが純流出となるなか、XRP ETFには月間5946万ドルが純流入した。
・XRP Ledger(XRPL)上のRipple USD(RLUSD)供給量が、イーサリアム上の供給量を上回った。これは、XRPL上で直接決済する動きへの戦略的な移行を示すとともに、XRPL上でのRLUSD利用拡大に伴い、XRP建てのネットワーク手数料が発生する取引機会も増えている。
価格下落局面でも資金流入、XRP ETF等の保有量は約10億XRPに
XRPは7月1日に1.04ドル付近で取引を開始し、7月2日には1.09ドル付近まで上昇した。上半期には大きく下落したものの、XRP現物ETFへの資金流入は続いている。
XRP ETFデータサイトのXRPInsightsによると、同サイトが集計する米国上場のXRP関連商品7本は、合計9億6488万XRPを保有している。このうち、XRP現物ETF6本とXRPを組み入れるインデックス商品1本を含む7商品の合計保有量は約9億6500万XRPとなっている。7商品の合計保有量は、XRPの最大供給量1000億XRPの約0.96%に相当する。
7つのXRP関連商品の運用資産額は合計10億2000万ドルを超え、6月最終週には、これらの投資商品のカストディ口座にさらに617万XRPが追加された。

現物型ETFでは、指定参加者が一定の設定単位でETF持分の設定・償還を行う。設定・償還に現金を用いるか、XRPの現物を用いるかは商品によって異なる。現金設定の場合は、運用主体などが受け取った資金を用いてXRPを取得し、カストディ口座で保管する。
現金設定の場合、運用主体などは受け取った資金を用いてXRPを取得し、カストディ口座で保管する。このため、ETFの純設定によってカストディ保有量が増えた場合、市場で直ちに売買できるXRPの供給量が一時的に減少する可能性がある。
6月には、ビットコイン現物ETFから約45億ドル、イーサリアム現物ETFから約5億2800万ドルが純流出した。これに対し、XRP現物ETFには5946万ドルが純流入し、3カ月連続の純流入となった。
XRP ETFなど7商品の保有量は約9億6500万XRPとなり、最大供給量の約0.96%に達している。XRP価格は心理的な節目である1ドル付近のサポートを繰り返し試したものの、継続的に割り込む展開には至らなかった。その一方で、XRP価格が1.04ドル付近まで下落するなかでも、ETFへの純流入は続いた。
XRPL上のRLUSD供給量がイーサリアムを上回る
リップルのステーブルコイン戦略は今週、重要な節目を迎えた。XRP Ledger(XRPL)が、Ripple USD(RLUSD)の供給量で最大のブロックチェーンとなったためだ。
7月2日時点で、XRPL上のRLUSD供給量は約8億100万〜8億400万ドルに達し、総供給量の約52%を占めた。イーサリアム上の約7億7100万ドルを上回り、XRPLが初めて最大の供給先となった。

RLUSDの新規発行先としてXRPLが選ばれるケースが増えていることを示している。ただし、チェーン別供給量だけでは、機関による決済利用の増加までは確認できない。
日本でRLUSDが4号電子決済手段として整理され、SBI VCトレードで取り扱いが開始されたことに加え、日本国内の個人や法人がRLUSDへアクセスできる環境が広がった。ただし、SBI VCトレードが現在対応しているのはイーサリアム版RLUSDのみであり、XRPL上の供給増加との直接的な関係は確認できない。
イーサリアム上のトランザクションでは原則としてETH建てのガス代が必要となる一方、XRPL上のトランザクションではXRP建てのネットワーク手数料が必要となる。
XRPL上でRLUSDの発行、償還、送金に伴うトランザクションが実行されると、ネットワーク手数料として少量のXRPがバーンされる。この仕組みにより、RLUSDの利用拡大とXRP建てのネットワーク手数料需要が結び付く構造になっている。
イーサリアム上の供給からは約1億4600万RLUSDが減少した一方、新規発行はXRPL上で行われる傾向が強まっている。実質的に、流動性がRippleのネイティブ基盤であるXRPLへ移行している形だ。
オンチェーンデータによると、XRPL上でRLUSDを用いた直接決済額は2026年5月に約50億8000万ドルに達し、2024年12月の約6800万ドルから約75倍に拡大した。
XRP価格見通し:勢いは改善も、次の壁はケルトナーチャネルの上値抵抗線
日足チャートでは、XRPが6月を通じて1.00ドルを上回るサポートを維持した後、1.09ドル付近で安定していることが分かる。
相対ボラティリティ指数(RVI)は55.56まで上昇し、40.24のシグナルラインを大きく上回っている。これは、数週間にわたる持ち合いを経て、上昇方向への勢いが強まっていることを示す。
RVIは5月下旬以来の高水準に達しており、買い手が優勢となる方向へボラティリティが拡大し始めている可能性を示している。
XRPは引き続きケルトナーチャネルの範囲内で取引されている。直近の上値抵抗線は1.10ドル付近にあり、その上には上限バンドにあたる1.19ドル付近が控えている。

ETFを通じたXRPのカストディ保有増加や、XRPL上でのRLUSD利用拡大は、ファンダメンタルズ面の支えになっている。
ただし、テクニカル面では、持続的なトレンド転換を確認するうえで、1.19ドル付近の抵抗帯を明確に上抜けられるかが重要になる。
一方、XRPは依然として長期的なトレンドの上値抵抗線を下回っている。1.05~1.00ドルのサポート帯を維持できなければ、2024年11月以来見られなかった安値水準まで下落する可能性がある。


