英米、国際決済・証券・商品市場でのステーブルコイン活用を支持──ETHは7%上昇【価格分析】

・英国と米国は、国境を越えた決済やトークン化証券の決済手段として、規制下にあるステーブルコインを共同で支持した。
・共同声明は、準備資産による1対1の裏付け、国境を越えた市場アクセス、ステーブルコイン発行者に対する規制面での連携を支持している。
・英米共同声明やEthSystemsの始動が発表された7月14日、イーサリアム(ETH)は約7%上昇し、30日ぶりの高値圏に達した。

英米、国際決済・証券・商品市場でのステーブルコイン活用を支持

英国と米国の政府は7月14日、トークン化された金融市場における決済手段として、適切に規制されたステーブルコインの活用を共同で支持した。

共同政策声明では、国境を越えた決済や証券決済、商品市場、より広範な資本市場インフラにおけるステーブルコインの活用を支持している。当局者は、ステーブルコインが決済効率を高めると同時に、デジタル金融市場における競争を活性化できるとの見解を示した。

声明は、規制下にあるステーブルコインに加え、トークン化預金や同様の民間デジタルマネーも支持している。両国政府は、それぞれの市場における制度の分断を減らすため、相互に整合性のある規制枠組みを整備する方針を示した。

合意では、規制下にあるステーブルコインについて、少なくとも1対1の割合で、高品質かつ流動性の高い資産によって完全に裏付けるべきだとしている。また、発行者が支払不能に陥った場合にも保有者を保護できるよう、準備資産を発行者の自己資金と分別して管理する必要があるとした。

さらに、発行者の破産時には、ステーブルコイン保有者が準備資産に対する優先請求権を持つべきだとしている。当局者は、イノベーションや国境を越えた競争を阻害しかねない、過度に厳しい準備資産要件を課す意向は両国ともないと付け加えた。

声明はまた、法的枠組みに沿って事業を行う規制対象のステーブルコイン発行者に対し、公平かつリスクに応じた銀行サービスへのアクセスを認めることを支持している。

英米、ステーブルコインの国際利用に向けた制度上の道筋を検討

合意では、一方の法域で発行されたステーブルコインが他方の市場にアクセスするための明確な道筋を、各国の法令や手続きに従って検討する意向が示された。
当局者によると、不必要な規制障壁を設けることなく、国境を越えた決済を安全に拡大することが目的だという。

両国政府は、国内のステーブルコイン制度が発展を続けるなか、監督手法について連携する方針を表明した。声明では、金融機関やデジタル資産企業の予見可能性を高めるため、適時に規制指針を示す重要性も強調している。

両国政府は、ステーブルコインやトークン化預金など、複数の形態のデジタルマネーが共存できる環境を整える方針を示した。今回の枠組みは、世界の決済・清算インフラを近代化するうえで、民間部門によるイノベーションが中心的な役割を果たすとしている。

機関によるトークン化への関心が高まり、ETHは7%上昇

CoinMarketCapによると、ETHは7月14日に7%上昇し、30日ぶりの高値となる1,875ドルに達した。

BTC(ビットコイン)も上昇したものの、ETHの上昇率には及ばなかった。中央ヨーロッパ時間午後11時時点では約5%高となり、6万4700ドル付近で取引された。

Donut chart titled 'Top Networks' showing share by network: Ethereum 50.09%, Solana 43.09%, with small shares for BNB Smart Chain 4.08%, Arbitrum 2.43%, XDC Network 0.18%, others 0.13% (CoinMarketCap).
<ネットワーク別RWA資産|出典:CoinMarketCap、7月14日>

イーサリアムは引き続き現実資産(RWA)のトークン化分野を主導しており、パブリックブロックチェーン上に存在するトークン化現実資産の半数以上が、イーサリアム上に存在している。

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火曜日のETH価格上昇は、ブロックチェーンを活用した決済インフラに対する機関の関心が高まるなかで起きた。

EthSystemsは同日、金融機関などが機密情報を公開せずにイーサリアム上で金融取引を実行できるよう、プライバシー技術を開発する独立企業として正式に始動したと発表した。

EthSystemsは、イーサリアム財団のInstitutional Privacy Task Forceの元メンバーによって設立され、企業などがプライバシーを確保できるよう支援するオープンソース技術を開発している。同チームによると、過去1年間にわたり、中央銀行や規制当局、大手銀行、資産運用会社と協力してきたという。

EthSystemsは公式投稿で、金融機関などの間で、ステーブルコインやトークン化資産、決済アプリケーションをイーサリアム上に展開したいという需要が高まっていると説明した。同グループは、機密性の確保が、機関によるブロックチェーン導入を妨げる最大級の障壁の一つとして依然残っていると指摘した。

同社はこれまでに、機密性を確保した送金や債券発行、決済、プライバシー保護型IDなどに関するオープンソース技術を開発・公開してきた。

EthSystemsの立ち上げは、英米が規制下のステーブルコイン活用を支持したのと同じ日に発表された。両者は、機関向けトークン化を巡る制度面と技術面の動きが進んでいることを示している。

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