WebX 2026で7月13日、パネルセッション「AIがお金を使う日 — エージェント経済で激動する未来を読む」が開催され、実業家のホリエモンこと堀江貴文氏が、現金社会からステーブルコインをはじめとするデジタル決済へ移行する可能性について語った。

ステーブルコインを一般の利用者に広げるには、どのようなきっかけが必要なのか。
堀江氏は、現在もATMに並ぶ人がいることに触れ、若い世代にも、現金を手にしなければ給料を受け取った実感が湧かないという人がいると紹介。「あれ、どうにかしてほしいんですよ」と述べる一方、長年身についた生活習慣は簡単には変わらないと指摘した。
ただ、スマートフォンも登場当初は普及を疑問視する声があったものの、数年で生活に定着したと説明。決済手段についても、利用者にとって分かりやすい利点やインセンティブがあれば、変化する可能性があるとの見方を示した。
また、中国では路上で寄付を求める人までQRコードを掲げ、デジタル決済を利用していると紹介。日本でステーブルコインを普及させるには、給付金の受け取り方を変えるなど、政府による施策も組み合わせる必要があると話した。

堀江氏が政策面の普及策として挙げたのは、高額紙幣の廃止だった。「僕が政治家の人に言っているのは、とにかく高額紙幣をなくしましょう、ということ」と語り、1万円札をなくすことが現金利用を減らす手段の一つになるとした。
また、堀江氏は紙幣はいずれなくなる可能性があるものの、その転換点がいつ訪れるかは分からないと説明。そのうえで、「今、紙幣を存在させる意味がないですからね。あるとするならば裏金。本当、裏金なんですよ。それ以外の用途はないんすよね、はっきり言って」と持論を展開した。
さらに、日本円建てステーブルコインが使いやすい環境を整えることの重要性にも言及。「日本円のステーブルコインが使いやすいね、なんて話になると日本も大きく変わってくるんじゃない?」と期待を示した。
一緒に登壇したJPYC代表取締役の岡部典孝氏も、日本にはまだチャンスがあるとの見方を示した。一方で、対応が遅れれば、国内の企業や利用者がドル建てステーブルコインを使わざるを得ない状況となり、日本円の存在感が低下するおそれがあると語った。
セッションの最後、岡部氏は、企業が日本円建てステーブルコインを実際に保有し、財務諸表に計上することから始めてほしいと呼びかけた。まずは企業自身が保有と会計処理を経験することが、利用拡大への第一歩になるとの考えを示した。
|取材・文・撮影:平木昌宏


