米銀行団体、クラリティ法案に反対する広告キャンペーンを展開

地域銀行を代表する全米独立コミュニティ銀行家協会(ICBA)は6月11日、暗号資産(仮想通貨)業界を対象とした新たな広告キャンペーンを発表した。

銀行業界と同水準の規制や消費者保護の枠組みを持たない暗号資産関連商品・サービスの急速な普及に伴うリスクから、地域コミュニティと消費者を守ることを目的としている。

ICBAの会長兼CEO、Rebeca Romero Rainey(レベッカ・ロメロ・レイニー)氏は声明で、「コミュニティ銀行はメインストリート(地域経済)の基盤だ。米国民は地域経済を大切にしているが、暗号資産企業にフリーパスを与えることのリスクを認識している人はほとんどいない」と述べた。

広告では、暗号資産業界にフリーパスを与えれば、その代償を地域コミュニティが負うことになると指摘。

「米国の家庭は、自分たちのお金で実験されることを望んでいない。彼らが求めているのは、雇用、経済成長、利用しやすい融資環境だ」と主張した。

広告キャンペーンの背景には、CLARITY Act(クラリティ法案)のステーブルコイン報酬規定への反発がある。

米上院銀行委員会は5月にクラリティ法案を可決し、6月1日付で上院の立法日程に追加した。

同法案では、ステーブルコイン保有者に対する銀行預金の利息や利回りと経済的・機能的に同等の支払いを制限する一方、特定の活動に基づく報酬については認めている。

ICBAを含む銀行業界は、こうした報酬制度によって預金が銀行から流出する可能性を懸念している。

ICBAは声明で、暗号資産企業が決済用ステーブルコインに対して利息や利回りを提供できるようになれば、コミュニティ銀行が地域の融資ニーズに対応する能力が大幅に低下する可能性があると指摘。

1兆3000億ドル(約201兆5000億円、1ドル155円換算)の預金が流出し、融資が8500億ドル(約132億円)減少することが予測されるという。

|文・編集:廣瀬 優香
|画像:Shutterstock

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