● 取引所からBTCが引き出され続けており、中長期では供給不足につながる可能性がある。
● 一方で、米国機関投資家の買い需要はまだ弱く、本格上昇には材料不足の状態。
● 6月は「底固めから上昇へ向かうのか」、それとも「再調整するのか」を決める重要な1か月になりそうだ。
6月のビットコイン市場を見る上で重要なのは、「価格」だけではなく、「市場の中で何が起きているか」を確認することだ。
オンチェーンデータを見ると、現在の市場は強気材料と弱気材料が混在する状態となっている。
まず注目したいのが「取引所保有BTC残高」だ。

これは市場で売却可能なビットコインの量を示す指標である。投資家が取引所からBTCを引き出してウォレットへ移動すると、すぐに売却できるBTCが減るため、一般的には強気シグナルと考えられている。
現在、取引所保有BTCは減少傾向が続いており、多くの投資家が長期保有を選択している可能性がある。市場に出回るBTCが減れば、将来的な価格上昇の下支えになりやすい。
次に注目したいのがSSR(Stablecoin Supply Ratio)である。

少し難しい名前だが、簡単に言えば「市場に待機しているステーブルコイン資金の量」を示す指標だ。ステーブルコインは暗号資産を購入するための待機資金として使われることが多い。SSRが低いほど、「まだ買いに使える資金が多い」ことを意味する。
現在のSSRは比較的低い水準にあり、市場には依然として買い余力が残されていることを示唆している。
一方で、警戒すべき指標もある。その代表がCoinbase Premiumである。

Coinbase Premiumとは、「米国の取引所Coinbaseと海外取引所の価格差」を示す指標だ。Coinbaseの利用者には機関投資家が多いため、Premiumがプラス=米国機関投資家が積極的に買っている、Premiumがマイナス=米国機関投資家が売っていると解釈されることが多い。
現在は価格が反発しているにもかかわらず、Premiumの改善は限定的であり、機関投資家による強い買いはまだ確認できていない。
さらにSOPRという指標も重要だ。

SOPRは簡単に言うと、「投資家が利益確定しているのか、損失確定しているのか」を示す指標である。1より上なら利益確定売り。1より下なら損切り売り。と考えることができる。
現在は長期保有者(LTH)と短期保有者(STH)のSOPRがともに1付近で推移しており、市場参加者が積極的に利益確定している状態ではない。ただし最近はやや低下傾向が見られ、投資家心理が慎重になっている可能性もある。
デリバティブ市場ではOpen Interest(未決済建玉)も重要だ。

これは先物市場にどれだけ資金が入っているかを示す指標である。OIが増加すると市場参加者が増えていることを意味するが、過剰に増えるとレバレッジが積み上がり、急落時の清算リスクも高まる。
現在は5月に急増したOIが減少し始めており、市場は過熱状態から正常化へ向かっている段階と考えられる。
もう一つ注目したいのがMVRVだ。

MVRVは、「市場全体がどれくらい利益状態にあるか」を示す指標である。過去のサイクルでは、「MVRVが高すぎる→利益確定売り増加→相場天井」となるケースが多かった。
現在は過熱圏ではないものの上昇傾向が続いており、市場参加者の含み益は徐々に増えている。これは上昇余地と同時に将来的な売り圧力も意味している。
総合すると、6月のビットコイン市場は、「供給面では強気」「需要面ではまだ不十分」という状態にある。
取引所残高の減少やSSRの低さは中長期では追い風だ。しかしCoinbase PremiumやSOPRを見る限り、新規資金が本格的に流入しているとは言い難い。
そのため6月は
・ETF資金流入
・Coinbase Premium
・SOPR
・取引所残高
この4つの指標が最も重要な観測ポイントになるだろう。
もし機関投資家の買いが戻り、ETF資金流入が再加速すれば、ビットコインは次の上昇トレンドへ向かう可能性が高まる。逆に需要回復が確認できなければ、現在の反発は一時的な戻りに終わる可能性もある。
6月は、2026年後半の方向性を決める重要な分岐点となりそうだ。
■ショート動画
(注目点)6月のBTC相場の答えは、オンチェーンデータが知っている【エックスウィン ビットコインリサーチ】
https://youtube.com/shorts/Of65APPRMMM



