ポイント
・7.8万ドルで跳ね返され 7.5万ドル台へ下落
・イラン情勢で神経質展開、昨晩は進展なし
・Clarity法案 年内成立難 との声も
・株高に取り残され失速
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は上値の重い展開となった。

7.6万ドル(約1,210万円)から7.8万ドル(約1,240万円)のレンジ取引を続けていたが、未明に7.5万ドル(約1,195万円)台に値を切り下げた。
BTCは、イランでの停戦・和平期待もあり8.3万ドル近辺まで値を伸ばしたが、200日移動平均線に上値を抑えられると、戦闘再開懸念からじりじりと値を下げ、先週末にトランプ大統領が子息の結婚式を欠席したことを受け、再攻撃が近いとの見方から一時7.4万ドル台まで下落した。
しかし、外交努力もあり攻撃は回避され、トランプ大統領が「合意が間もなく発表される」と発信。週明けの原油価格が90ドル台まで下落すると7.7万ドル台に回復した。濃縮ウランの中国移送案が浮上し、原油価格が90ドルを割り込むと、BTCは7.8万ドルに迫った。
昨日早朝、米軍が機雷敷設中のイラン船を攻撃し、同時に南部のミサイル基地も空爆したことで上値を重くした。ハメネイ師が声明でイスラム諸国に反米を呼び掛け、イラン革命防衛隊(IRGC)も停戦違反と警告を発する中、7.6万ドル台での推移が続いた。
連休明けの米株市場がオープンするとS&P500やNasdaqが史上最高値を更新する中、BTCは7.8万ドルに迫ったが、あとわずかのところで跳ね返された。その後、WSJが米軍が自由航行作戦(Project Freedom)を再開すると報じると、和平プロセスが頓挫するとの危惧からBTCは失速した。米軍がこれを否定するとBTCは7.6万ドル台で下げ渋ったが、The BlockなどがClarity法案の年内成立を絶望的とするTD Cowenの分析を紹介したこともあり、7.5万ドル台に値を下げている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は、引き続きイラン情勢を巡る神経質な展開になると予想する。
イラン情勢は週末の「もうすぐ合意」発言から和平期待が高まり原油価格が一時90ドルを割ったが、なかなか合意に至らず原油価格は一時95ドル近くに反発した。
一方、Memorial Day明けの米株市場は史上最高値を更新し、日経平均も6.6万円に値を伸ばしている。そうした中、BTCは上値の重い展開を続けており、リスクオンの流れについていけていない。こうした動きを見て、昨年11月のようなベアフラッグからの下抜けを指摘する声も聞かれ始めた。
BTCの上値が重い一因は、Clarity法案成立に黄色信号が点灯し始めたことが指摘される。元FOXのエレノア記者は日程的に上院本会議提出が7月にずれ込みそうだと指摘しており、昨日はTD Cowenがトランプ大統領ファミリーの株取引が問題視され、倫理規定なしでは民主党の賛同が得にくくなっているとして年内成立を危ぶんでいる。8月休会前に上下両院を通過しなければ、中間選挙前の成立は難しくなり、選挙で共和党が敗れれば廃案が現実味を帯びる。ただし、上院はまだMemorial Dayの休会中で、成立がより綱渡りとなっただけで、絶望というほどではなく、今後の展開が注目される。
イラン情勢も米軍の攻撃に対するイランの反応が抑制的で、合意が不可能になったわけではなさそうだ。ハメネイ師の声明は唐突感があったが、どうやら25日から始まるハッジ(巡礼)時期の恒例コメントだった模様だ。いずれの材料も、もう少し様子を見てみないと何とも言えない。
そうした中、株高だけが進む構図となっている。これには既視感があり、昨年後半は金が独歩高となり、ETFなどを通じてBTCからも資金が流出した。今回は株にその順番が回ってきている印象だ。この1週間、BTC ETFからの資金流出が目立っているが、金ETFからも同様に資金が流出している。 2024年頃から続く、世界的な法定通貨への信認低下の流れの中で、当初はBTC、そして金、足元では株が買われている形と考える。この文脈でいえば、BTCにもいずれ順番が回ってくるし、足元では株についていけていないかもしれないが、大きく値崩れするとは見ていない。
BTCは節目となる200日移動平均線に跳ね返され、サポートだった7.8万ドルがレジスタンスとして上値を抑えているが、200日移動平均線は8万ドル近辺まで水準を下げており、材料次第では再トライする可能性は十分ある。一方、金曜日にDeribitのオプション期日を控え、7.5万ドルのストライクの影響を受ける可能性もありそうだ。
詳しい解説は楽天ウォレットの公式Youtubeをご覧ください。
https://www.youtube.com/channel/UC4-Me_feeufiLDesfs6x23g
※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
※この記事では、投資判断の参考のための情報提供を行っておりますが、銘柄推奨や投資活動の勧誘を目的としておりません。また、楽天ウォレットとしても投資勧誘や断定的な予測をおこなうものではありません。
※発信された情報に将来の予想が含まれることがありますが、発信者個人の見解であり、またその正確性、信頼性を保証するものではありません。投資の最終判断は、ご自身で行っていただきますようお願い致します。



