Driftハッキング巡りCircleに集団訴訟──約430億円流出で対応の遅れが焦点に

4月1日に発生した約2億8000万ドル(約430億円、1ドル=155円換算)規模のDrift Protocol(ドリフト・プロトコル)ハッキングをめぐり、ステーブルコインUSDコイン(USDC)の発行元であるCircle(サークル)に対し、投資家による集団訴訟が提起された。訴訟は米法律事務所Gibbs Muraが主導し、被害を受けた投資家の損失回復を目的としている。

原告側は、サークルが盗難資金の凍結を迅速に行わなかった点を問題視している。特に、攻撃者が約2億3000万ドル相当のUSDコインをソラナからイーサリアムへと移動させた際、サークルが技術的・契約的に凍結可能であったにもかかわらず対応しなかったと主張している。

今回のハッキングは、ソラナ基盤の分散型取引所ドリフトに対する攻撃で、攻撃者がプラットフォームのガバナンスに不正アクセスし、資金を引き出したとされる。報告によれば、攻撃者は数カ月にわたり量的トレーディング企業を装い、内部へのアクセスを獲得した可能性が指摘されている。

事件の影響は広範囲に及び、ドリフトの預かり資産(TVL)は約5億5000万ドルから2億5000万ドル未満へと急減したほか、関連する20以上のDeFiプロトコルにも間接的な損失が生じたとされる。また、ネイティブトークンであるDRIFTは40%以上下落した。

訴状では、サークルの過去の対応も問題として取り上げられている。原告側は、サークルが別の案件では16のウォレットを凍結していた事実を挙げ、今回も同様の措置を取る能力があったと主張している。また、過去にも総額4億2000万ドル以上の不正資金に対して適切な対応が行われなかったとの指摘も含まれている。

これに対し、サークルのJeremy Allaire(ジェレミー・アレール)CEOは、資金凍結は法執行機関や裁判所の指示に基づいてのみ行うとの方針を改めて説明した。「法的プロセスを逸脱して企業が独自判断で資金凍結を行うことは重大な倫理的問題を伴う」とし、民間レベルでの対応には慎重な姿勢を示している。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock

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