ステーブルコイン発行企業Tether(テザー)の投資部門であるTether Investments(テザー・インベストメンツ)は、ビットコイン(BTC)向けプログラマブルインフラを開発するArk Labs(アーク・ラボ)への戦略投資を発表した。
今回の投資は総額520万ドル(約8億600万円、1ドル=155円換算)の資金調達ラウンドの一部として実施され、同社の累計調達額は770万ドルとなった。テザーはこの投資を通じて、ビットコインネットワーク上でのステーブルコイン利用拡大を目指す。
アーク・ラボは「Arkade」と呼ばれるプログラマブルなビットコインインフラの開発チームであり、ビットコイン上で高速かつ柔軟な金融アプリケーションを構築できる基盤づくりを進めている。金融機関や開発者が利用できるオープンで中立的な実行レイヤーを提供することで、決済や商取引など次世代の金融サービスを支えるインフラの構築を目指している。
同社によると、この技術は即時性の高いトランザクションやプログラム可能な取引を可能にするもので、ビットコイン上での金融活動の実用性を高める役割を担うという。今回の資金調達は、ビットコインインフラに対する個人および機関投資家の需要増加に対応するための開発強化に活用される予定だ。
テザーの投資は、ビットコイン上のステーブルコインインフラを加速させることにもつながる。Arkadeの技術基盤を活用することで、スケーラブルなステーブルコイン決済の実現を目指す。これにより、ビットコインネットワークを日常的な金融活動にも利用しやすくすることが期待されている。
テザーのCEOであるPaolo Ardoino(パオロ・アルドイノ)氏は、「ステーブルコインはもともとビットコイン上で生まれたものであり、ビットコインネットワークでのアクセス拡大は我々にとって重要な優先事項だ」と述べた。
そのうえで、「アーク・ラボはステーブルコインの発行、移動、決済をビットコイン上で容易にするインフラを構築している。最も安全で広く認知されたブロックチェーン上USDTへのアクセスを向上させることで、金融包摂や国際送金の効率化、そして世界的な流動性の強化につながる」とコメントしている。
アーク・ラボのCEOであるMarco Argentieri(マルコ・アルジェンティエリ)氏も、「ビットコインは世界で最も流動性の高いデジタル資産だが、金融アプリケーションに必要なプログラマブルインフラが不足していた」と指摘。「Arkadeはその課題を解決する。パートナー企業はビットコイン上で決済、貸付、デジタル資産関連のソリューションを構築しており、テザーの参加はこうした取り組みを加速させる重要な要素になる」と述べた。
今回の投資は、テザーがビットコインエコシステムへの関与を拡大していることを示すものでもある。同社はこれまでもデジタル資産市場の実用性やインフラ強化につながる技術への投資を進めてきた。
テザー・インベストメンツはテザーの独立した投資部門であり、同社の利益や余剰準備金をもとにさまざまな分野に資本を投入している。投資対象は人工知能、金融サービス、エネルギー、バイオテクノロジー、教育、デジタルメディアなど幅広く、コモディティや送金、スポーツ・エンターテインメント分野にも戦略的投資を行っている。
同部門は、技術と現実世界のインフラが交差する領域に注目し、長期的な価値を生み出す企業を支援している。こうした活動は、分散型システムの強化やオープンで透明性の高い技術の普及を目指すテザーグループ全体の戦略とも連動している。
テザーは今回の投資について、ビットコイン上のプログラマブルインフラを支援することで、デジタル資産市場の回復力、アクセス性、実用性を高める取り組みの一環だとしている。
|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock
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