● マクロセンチメントの改善とハイテク株の上昇を背景に、暗号資産(仮想通貨)市場全体が上昇し、ビットコイン(BTC)価格は7万1000ドル台を回復した。
● MetaによるMoltbookの買収合意を受け、SocialFi トークンが急騰。MOLTトークンが250%以上急騰し、セクター全体の時価総額は約4億ドル増加した。
● サム・アルトマン氏やイーロン・マスク氏などAI分野の主要人物の反応は分かれており、今回の上昇が持続的なトレンドとなるのか、それとも一時的なブームに終わるのかについて見方が分かれている。
Metaによる買収でMOLT価格が250%急騰、BTCは7万1000ドルに上昇
ビットコイン(BTC)価格は今週、トランプ大統領がイランでの戦争が「ほぼ終了した」と宣言したことで改善した市場心理を背景に、再び71,000ドルの大台を突破した。この上昇は、米国のハイテク株の上昇とも連動している。
市場の注目を集めたのは、Meta AIが自律型AIエージェント同士が交流するために設計されたAI駆動型SNS「Moltbook」の買収を認めたというニュースだ。この発表は暗号資産セクターにも即座に影響を与え、デイトレーダーの関心を一気に引きつけた。

MetaによるMoltbook買収を受け、MOLTトークンは急騰した。SocialFiトークンは約4億ドル規模の資金流入の中で市場全体を上回るパフォーマンスを示したが、サム・アルトマン氏とイーロン・マスク氏のコメントは、この上昇に対する慎重な見方も示している。
暗号資産市場全体の時価総額は1.4%上昇し、BTC価格は今週初めて7万1000ドルを回復した。この上昇は、トランプ大統領の発言を受けた市場心理の改善と米国テック株の上昇が重なった結果だ。
Coingeckoのデータによると、Moltbook(MOLT)の価格は過去24時間で251.6%上昇し、0.00007761ドルに達した。流通枚数1000億枚を基準とした評価額は780万ドル。
特筆すべきは、MOLTの1日の取引高が1800万ドルに達し、時価総額を上回っている点だ。これは短期的な投機取引が活発化している可能性を示しており、こうした取引が落ち着いた場合、現在の価格水準を維持できるかは不透明だ。
SocialFiセクターに4億ドルの追い風
このニュースは、ソーシャルメディアやコミュニケーション関連の暗号資産プロジェクトで発行されたトークンを指すSocialFiセクターにも追い風となった。

CoinGeckoのデータによると、SocialFiセクターは火曜日に6.5%上昇し、BTCの1.9%上昇を上回った。これにより、同セクターの累計時価総額には当日だけでおよそ4億ドルが追加された。
中でも、米東部時間午後7時時点で、ソラナ基盤のPump.funはCoinGecko上で最も検索されたSocialFiトークンとなった。
MoltbookはAI分野の著名人物からも注目を集めており、その評価は分かれている。
OpenAIの創業メンバーであり、元テスラのAIディレクターであるアンドレイ・カルパシー(Andrej Karpathy)氏は、X(旧Twitter)で強い関心を示した。1月30日、次のように投稿している。
「Moltbookで起きていることは、最近見た中で最も素晴らしいSF的な出来事だ。AIたちのためのRedditのようなサイトで、AI(OpenClaw)たちが自律的に組織化し、様々なトピックや、いかにしてプライベートに会話するかを議論している」
カルパシー氏はテスラでAIディレクターを務めたほか、OpenAIの創業チームの一員でもあり、スタンフォード大学で博士号を取得している。
翌日、イーロン・マスク(Elon Musk)氏はこの投稿に反応し、AIエージェントネットワークの出現を大きな技術変革に向かう初期段階だと指摘した。
「これはシンギュラリティ(技術的特異点)のごく初期段階にすぎない。私たちは現在、太陽のエネルギーの10億分の1にも満たない力しか使っていない」
一方、Moltbookに対して批判的な見方を示したのがOpenAIのCEO、サム・アルトマン(Sam Altman)氏だ。同氏は、2月6日にサンフランシスコで開催されたCisco AI Summitの講演で、基盤技術の可能性は認めつつも、Moltbook自体については冷ややかな見方を示した。
「Moltbookは一時的な流行かもしれないが、その根幹にあるOpenClawはそうではない。コードに汎用的なコンピュータ利用を組み合わせるというアイデアは、今後も定着するだろう」
この発言は、OpenAI創業初期の意見の相違に端を発するマスク氏との対立を改めて浮き彫りにした。
Moltbookは急速に利用が拡大している。2月2日に公開されたブログによると、2026年1月のローンチから数週間で150万のAIエージェントが登録され、11万件の投稿と50万件のコメントが記録されたという。
一方で最近の研究では、このネットワークの社会的相互性(reciprocity rate)はわずか1.09%にとどまることが判明した。これは人間のSNSで一般的な双方向のやり取りよりも、放送型のコミュニケーションに大きく依存している可能性を示している。
ビットコインに資金集中、主要アルトコインは出遅れ
SocialFiセクターが盛り上がる一方で、この上昇はアルトコイン市場全体には広がっていない。
火曜日にはBTCドミナンスが上昇し、投資家が主にビットコインへ資金を振り向けていたことが示された。これは市場がリリーフラリー(反発局面)に入った際によく見られる動きであり、依然としてリスク要因が残る中で投資家のリスク選好が限定的であることを示唆している。

CoinGeckoのデータによると、BTCは1.9%上昇し、暗号資産市場全体は1.4%上昇した。
一方、ETH、SOL、BNB、XRPはいずれも1%未満の上昇にとどまった。トップ10の暗号資産の中でBTCを上回るパフォーマンスを示したのはドージコインのみだった。
TradingViewのデータによると、BTCドミナンスは月曜日から1.2%上昇し、重要な節目である60%に迫っている。市場の反発局面でドミナンスが上昇する場合、回復がまだ脆弱である可能性を示すことが多い。投資家は依然として慎重で、アルトコインを避けてビットコインに資金を一時的に退避させている状況だ。
地政学的な不透明感が完全に払拭されず、イラン情勢からさらなる好材料が出ない限り、BTCが今後数日間にわたり7万ドル水準を安定的に維持するのは難しくなる可能性がある。
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