トークン化預金「DCJPY」のプラットフォームを提供するディーカレットDCPは19日、デジタル資産決済の高度化に向け、RWA(現実資産)のトークン化を手がけるOndo Financeと業務提携に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。DCJPYのエコシステムをグローバルに広げる取り組みの一環となる。
この日、都内で開かれたイベントには、Ondoの機関投資家向け事業開発責任者(アジア太平洋および中東・北アフリカ地域担当)を務めるクナル・パテル(Kunaal Patel)氏が登壇。パテル氏は同社について、「資産トークン化のマーケットリーダーであり、米国債および株式のトークン化におけるリーディングカンパニー」だと紹介したうえで、米国債や株式、ETFといった伝統的金融資産をトークン化し、機関投資家や個人投資家に提供している現状を説明した。
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パテル氏によれば、同社の総預かり資産(TVL)は25億ドルを突破。その裏付け資産には、BlackRockの「BUIDL」やFranklin Templetonの「BENJI」といった、大手資産運用会社が提供するトークン化マネー・マーケット・ファンド(MMF)が活用されているという。
パテル氏は「流動性が高く、信頼された伝統的金融資産を原資産に据えることが、オンチェーン・ファイナンスの普及には不可欠だ」と強調。昨年9月に同社が始めた米国株やETFをトークン化するプラットフォーム「Ondo Global Markets(オンド・グローバル・マーケッツ)」も、すでに約6億ドル規模に達していると説明した。
国内企業が注視、トークナイゼーションを巡るモメンタムの高まり
パテル氏はまた、今回の提携についてディーカレットDCPに限らず「日本の多くの金融機関やパートナーから、ともに仕事をすることに非常に強い関心が寄せられている」と述べ、日本市場に対するポジティブな見解を示した。
現在は「多くの機関投資家が、アセット・トークン化のユースケースを模索し、構築し始めたいと考えている」段階にあるとし、市場のモメンタムは確実に高まっていると指摘。そのうえで、ディーカレットDCPが提供する「DCJPY」の独自性についても、銀行のバランスシートにおける扱いやすさなどを挙げ、高い評価をのぞかせた。
同氏は「(同社が手掛ける米国債トークンなどの)商品の対価として、DCJPYのようなトークン化預金がどのように活用され得るかについて、その可能性を検討している」と述べ、信頼性の高い国内の決済インフラとの接続に意欲を見せた。
ディーカレットDCPは昨年9月、DCJPYのクロスボーダー決済加速に向け、SBI新生銀行とシンガポールの次世代決済プラットフォーム「Partior(パルティオ)」との提携を発表し、トークン化預金による外貨取引の本格検討を始めている。
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今回のOndoとのMOU締結も、DCJPYのエコシステムを広げ、グローバルなアセット発行体との決済連携を見据えた取り組みの一環になりそうだ。
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|文:橋本祐樹
|写真:登壇したOndo Financeのクナル・パテル(Kunaal Patel)氏



