Broadcom(ブロードコム)など米国上場企業9社が、第三者によってトークン化された自社株を、取引市場「OKXICE」で扱う計画に異議を申し立てた。The Block(ザ・ブロック)が10月17日に報じた。
企業自身が発行するのではなく、外部の事業者が株式を裏付けにデジタル証券を発行し、取引市場「OKXICE」で扱う計画をめぐる動きだ。OKXICEの10月15日付公開資料には、ブロードコムのほか、CoreWeave(コアウィーブ)やVerizon(ベライゾン)など9社の異議が記載されている。
この市場で売買するのは、実際の株式を裏付けに発行する「株式トークン」だ。保有者は通常の株式と同等の配当や議決権を持つ。株式に対応する権利をブロックチェーン上で記録し、トークンとして売買できるようにする仕組みである。
OKXICEは、暗号資産(仮想通貨)取引所OKX(オーケーエックス)と、ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社による合弁事業だ。10月4日に公表した計画では、60銘柄超の米国株を対象としている。株式トークンをステーブルコインで売買し、24時間365日取引できる市場を目指す。
こうした取引を可能にするのが、米証券取引委員会(SEC)が9月17日に発表した5年間の「イノベーション免除」だ。一定の条件を満たせば、証券取引所として登録せずに株式トークンの取引市場を運営できる。
ただし、企業と関係のない第三者が株式をトークン化する場合、企業側には取り扱いを拒否する機会がある。期限内に異議があれば、通知を送った市場は、その企業の株式トークンを取り扱えない。今回の9社は、この仕組みを使ってOKXICEでの取り扱いに異議を申し立てた。

公開資料には理由の記載がないものの、9社のうち光通信機器メーカーのApplied Optoelectronics(アプライド・オプトエレクトロニクス)は、米紙の取材に懸念を説明している。
ザ・ブロックによると、自社株の価格や売買への影響が見通せないことに加え、自社が関与も承認もしていない商品を、投資家が公式の商品と誤解する恐れを挙げた。
今回の9社とは別に、ナスダックも同制度下での自社株の取り扱いを拒否する方針だ。同社が問題視するのは、投資家がほかの市場の価格と比べ、妥当な価格で売買できるか判断しにくくなる点である。
ナスダックは、この制度では従来の株式市場のように最も有利な売買価格をリアルタイムで公表する義務がないため、投資家が市場間の価格差を把握しにくくなると指摘している。
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|文:平木 昌宏
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