ポイント
・もみあいレンジを8.3万ドルに切り下げ
・原油と連動、核譲歩報道も両国否定
・8.2~8.5万ドルのレンジ下限トライ中
・上昇フラッグ形成し、長期的にはポジティブ
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は上値の重い展開。

8.2万ドル(約1,290万円)台で切り返すも、8.4万ドル(約1,320万円)台では上値を重くし、おおむね8.3万ドル(約1,305万円)台で取引された。週末からもみ合いレンジを若干切り下げている。
BTCは、先週月曜日に8.2万〜8.3万ドルのレジスタンスゾーンを抜けて急上昇した。火曜日から水曜日にかけて8.7万ドル台で小さなダブルトップを形成し、上昇が一服すると、ネックラインとなる8.5万ドルと、かつてのレジスタンスゾーンだった8.2万〜8.3万ドルの間という狭いレンジでの取引となった。
週末はイランの7日間停戦提案をトランプ大統領が拒否したが、一部では米側が優勢でイラン側が歩み寄っていると評価され、リスクオン気味にBTCは8.5万ドルまで強含んだ。
その後、イランが米側に譲歩しない姿勢を示すと、BTCは一時8.4万ドルを割り込んだが、Axiosが今週中に再協議が行われる見通しと報じたこともあり、CME先物がオープンすると8.5万ドル台に強含んだ。
再びダブルトップのネックラインに跳ね返されると、週明けの原油価格が上昇し、高寄りした日本株も失速するなか、BTCはリスクオフ気味に8.3万ドルを割り込んだ。
しかし、原油価格が先週の戻り高値97ドルでピークアウトするとBTCも切り返し、アラグチ外相が仲介者と会談したことやストラテジー社の2週連続の購入もあり、米株オープンに向け値を戻していった。
週明けの米株市場が軟調に始まると、BTCは再び8.2万ドル台に失速した。しかし、Axiosが米国はイランに対し核濃縮停止を条件に制裁解除を提案していると報じ、サウジメディアがこれにイランも合意したと報じるなか、原油価格が91ドル台に低下し、BTCは8.4万ドル台に値を戻した。
しかし、トランプ大統領がSNSでこの報道を否定し、アラグチ外相もイランの条件は変わっていないとして核譲歩を否定するなか、WTIが93ドル台に反発し、BTCは8.2万ドル台に値を落としている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。
昨日のBTCは手掛かり難のなか、他市場を見ながらの推移となった。特に原油価格と同調する局面が目立った。その原油価格だが、サウジのパイプラインが損傷したにもかかわらず、9月の同国の輸出が開戦後最高を記録し、イランの「閉鎖」にもかかわらず、ホルムズ海峡の通航量が増加していることが明らかになった。それゆえの米国の強気姿勢と見られているが、その割に原油価格は下げ渋っている。
この点で面白い記事を目にした。サウジやUAEがシャトル輸送や沖合積み替えを使い、湾岸からアジアへの運搬コストが1バレル当たり20〜30ドルに達しているというものだ。原油価格の2〜3割に相当する。そうであれば、供給が増えた割にWTIや北海ブレントなど湾岸以外の原油が高止まりしていることも合点がいく。地政学リスクが後退しても、物流コストが残るなら到着価格はすぐには下がらず、インフレ圧力は残る。ただ、昨日のように原油と連動して動くのは他の材料に乏しいからで、指標発表が相次ぐ水曜日以降は別の展開となりそうだ。
BTCは8.2万〜8.5万ドルのレンジ下限を試している。8.2万ドルは何度か跳ね返された水準で強めのサポートだが、反発する材料も乏しい。ただ、この展開でBTCは急騰後の下降チャネル、すなわち上昇フラッグが出現し始めた。もうしばらくこのチャネルで推移しそうだが、長期的に上抜けを示唆するパターンで心強い。指標前で本日は様子見姿勢が強まり、なんとかレンジ下限でサポートされる展開を予想する。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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