米上院国土安全保障・政府活動委員会の常設調査小委員会(PSI)の民主党側スタッフは9月28日、イランの制裁回避などにおける暗号資産(仮想通貨)の利用を調査した報告書を公表し、米ドル連動型ステーブルコイン「テザー(USDT)」が同国の「影の銀行システム」で主要な決済手段になっていると指摘した。
Richard Blumenthal(リチャード・ブルーメンソール)上院議員が率いる調査では、米財務省外国資産管理局(OFAC)やイスラエル当局が、イラン政府や同国の地域代理勢力との関連を理由に制裁または差し押さえ対象として特定した846の暗号資産ウォレットについて、ブロックチェーン上の取引を分析した。
報告書によると、846ウォレットの84%がUSDTのみ、またはほぼUSDTのみで取引していた。
また、イスラエルの国家テロ資金対策局(NBCTF)が差し押さえ対象として特定した757ウォレットのうち87%で、取引額の80%超をUSDTが占めていたという。
調査側は、USDTがイランの暗号資産取引所で広く利用され、高い流動性を持つことなどが利用拡大の背景にあると分析。
一方、テザーがイラン関連の取引所や仲介業者、テロ組織に関連するとされたウォレットを繰り返し凍結しなかったとも主張した。
これに対しテザーは同日、2026年だけでイラン関連の約5億5000万ドル(約864億円、1ドル=157円換算)相当のUSDT凍結につながる対応を支援したと発表した。
同社のPaolo Ardoino(パオロ・アルドイノ)CEOは、USDTは制裁対象者やテロ組織、犯罪ネットワークの「安全な避難先」ではないと反論。法執行機関から信頼できる情報が提供された場合には対応できると強調した。
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|文・編集:Shoko Galaviz
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