● イーサリアム(ETH)のETFに2億7000万ドル、ビットコイン(BTC)のETFに9億9900万ドルの1日の資金流入があった。
● ブルームバーグのETFアナリスト、Eric Balchunas(エリック・バルチュナス)氏は、ビットコインの資金流入の急増は2025年10月以来最大規模だと指摘した。
● ビットコインの1年間アクティブ供給率は36.7%まで低下しており、長期保有者が上昇局面でも売却に消極的な姿勢を示唆している。
ETFへの資金流入が1年ぶりの高水準に、機関投資家需要の回復を示す
イーサリアム(ETH)価格は9月21日(月)に5%上昇し、2800ドルを突破した。6営業日連続の上昇で、上昇率は20%に達した。ビットコイン(BTC)も追随し、8万7370ドルまで日中7%上昇、9月16日(水)以来の上昇率は17%となった。
米国上場のETFが、直近の上昇局面の主な材料となった。ビットコインとイーサリアムの投資商品への需要は、2025年10月以来の水準に達した。
FarsideUK(ファーサイドUK)のデータによると、イーサリアムETFは月曜日に約2億7000万ドルの資金流入を記録した一方、ビットコインETFは9億9900万ドルの純流入を記録した。両資産を合わせた1日の流入額は約13億ドルに迫った。

ビットコインの流入額は、2025年10月6日に記録した約8億3500万ドル以来、単日として最大となった。イーサリアムについても、2025年10月7日に記録した4億2000万ドル以来の高水準だった。
ブルームバーグ(Bloomberg)のチーフETFアナリストを務めるEric Balchunas(エリック・バルチュナス)氏は、今回の機関投資家による資金流入の勢いはまだ終わっていない可能性があると強調した。火曜日朝にX(旧Twitter)へ投稿したバルチュナス氏は、報告された流入額の多くは金曜日の買い注文が月曜日のデータに計上されたものである可能性があるとし、今後数日でさらなる流入が現れる可能性を示唆した。
バルチュナス氏がさらなる流入を見込む見方は、CryptoQuant(クリプトクアント)のKi Young Ju(キ・ヨンジュ)CEOの見解とも一致する。同氏は月曜日、ビットコインが365日移動平均線を上回ったことで、モメンタムトレーダーや機関投資家がエクスポージャーを拡大する可能性があると述べていた。

ETFの保有量は、ビットコイン市場において依然として最大級の機関投資家グループとなっている。BitcoinTreasuries(ビットコイントレジャリーズ)のデータによると、ビットコインETFは合計で140万BTCを保有し、9月22日時点の流通供給量の約6.97%に相当する。僅差の2位はデジタル資産財務戦略を掲げる上場企業群で、約127万3000BTCを保有。各国政府機関の保有量は64万5575BTCとなっている。
歴史的に見て、ETFによる大規模な購入はビットコインの追い風を強めてきた。ETFが大量のビットコインを買い集めることで、市場に出回る供給が吸収される。これにより、価格が数カ月ぶりの高値を更新する中で利益確定売りを出す投資家に対しても、上昇局面を妨げることなく即座に流動性が提供される。
同時に、ETFの影響力と異例の強さを見せる機関投資家需要は、様子見を続けていたコピートレーダーや投資家の買い参入を後押しする可能性がある。
もっとも、ビットコインの歴史を振り返れば、ETFから資金が流出し続けた局面も度々あり、1回の強い資金流入セッションだけでは需要の持続を保証するものではない。今回の資金流入の重要性は、今後のセッションでも高水準の流入が続くかどうかにかかっている。
ビットコインのアクティブ供給率が低下、長期保有者は上昇局面でも保有継続
ビットコインの1年間アクティブ供給率は約36.7%まで低下し、2025年4月以来の低水準となった。
この指標は、過去1年以内にオンチェーンで動いたビットコイン供給の割合を示す。この比率が低下するということは、長期保有されてきたビットコイン供給のうち、その期間内に取引された割合が小さくなっていることを意味する。
これはビットコイン価格が上昇している局面では特に重要な意味を持つ。8月17日以降、1年間アクティブ供給率は約37.7%から36.7%へと低下した一方、ビットコインは同じ期間で約40%上昇した。
この乖離は、今回の上昇局面が、より古いビットコイン供給の流通増加を伴っていないことを示唆している。これは、含み益が拡大しているにもかかわらず、長期保有者が保有を続けている可能性を示すものだ。
これにより、ETFなどの機関投資家チャネルを通じた需要が高水準を維持すれば、需要が価格により大きな影響を与える余地が生まれる。

アクティブ供給率が再び上昇に転じれば、利益確定売りの増加を示すシグナルとして注視すべき重要な指標となる。
現時点では、この低下傾向はビットコインの価格構造にとって支持材料となっている。
次の価格目標としては、AlgoAlpha(アルゴアルファ)のブレイクアウトシグナルが、ビットコインが上昇モメンタムを維持するために死守すべき重要なサポート水準として8万6104ドルを示している。
AlgoAlphaのブレイクアウト目標ツールは、市場が既存のトレーディングレンジからブレイクアウトした後の潜在的な価格目標を特定するもので、9月22日時点のBTC/USD日足チャートでは、エントリー水準を約7万9844ドル、ブレイクアウト目標を約8万6104ドルと示している。
執筆時点でビットコインは8万6304ドル前後で取引されており、この当初のアルゴリズム目標に到達した。
戦略的なトレーダーは、ビットコインの次の方向性を見極めるため、8万6104ドル付近での複数セッションにわたる終値での維持を注視するとみられる。
この水準を維持できなければ、以前のブレイクアウト水準である7万9844ドル付近への調整に転じる可能性がある。
出来高の動向も重要だ。直近の上昇局面は取引量の増加を伴っている。
9月21日(月)の出来高は月間で最大となる3040BTCに急増し、ビットコインが8万5000ドルの抵抗線を突破する場面で記録された。これは、その前に続いていた比較的静かなもみ合い局面と比べ、今回のブレイクアウトがより強い参加を集めていることを示唆している。
長期保有されてきた供給の減少、堅調なETF需要、そしてAlgoAlphaのブレイクアウト目標達成が重なり、目先の値動きの構造は支持的な状態を維持している。
ビットコインが8万6104ドルを上回って推移すれば、直近の高値付近で買い手が供給を吸収している証拠となる。
この水準を維持できなければ、8万4000〜8万2000ドル帯が意識される展開となり、7万9844ドルのブレイクアウト水準が次の重要な構造的サポートとなる。
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