予測市場は州・部族法の管轄に──米上院でクラリティ法案修正論

米上院で審議中の暗号資産(仮想通貨)市場構造法案「CLARITY Act(クラリティ法案)」を巡り、上院議員や先住民部族のゲーミング関係者が、予測市場を利用したスポーツ・カジノ型賭博に州法や部族法が適用されることを明確化する修正条項を求めている。

8月4日に開かれた上院インディアン問題委員会の円卓会議では、Indian Gaming Association(IGA、インディアン・ゲーミング協会)のTehassi Hill(テハッシ・ヒル)副会長が、クラリティ法案を修正し、予測市場を通じたスポーツ賭博やカジノ賭博を禁止するとともに、州および部族のゲーミング法が適用されることを明確にするよう求めた。 

民主党のTina Smith(ティナ・スミス)上院議員は、同様の規定をクラリティ法案または農業・栄養政策を定める農業法案(Farm Bill)に盛り込むことが可能との見方を示した。商品取引所法がインディアン賭博規制法(IGRA)や州・部族間協定を排除しないことを明確にし、予測市場も既存法に従わせるべきだと述べた。 

予測市場の管轄を巡っては、米商品先物取引委員会(CFTC)と州・部族当局の対立が続いている。Michael Selig(マイケル・セリグ)CFTC委員長は、イベント契約を扱う予測市場は商品デリバティブ市場に当たり、CFTCが専属的な監督権限を持つと主張している。CFTCは複数州を相手に訴訟を起こしたほか、予測市場に関する規則制定手続きも進めている。 

これに対し、州や先住民部族の規制当局は、スポーツ関連のイベント契約が、州法や部族のゲーミング規制を事実上回避する仕組みになっていると反発している。7月には複数の上院議員が、クラリティ法案などに予測市場への規制を盛り込み、州の権限と部族主権を保護するよう求める書簡を提出した。 

一方、上院農業委員会のJohn Boozman(ジョン・ブーズマン)委員長は、未成年者による賭博やインサイダー取引への懸念には理解を示したものの、予測市場に関する規定をクラリティ法案や農業法案へ追加することには否定的な姿勢を示した。同氏は、暗号資産と予測市場は別の問題であり、同じ法案で扱えば論点を混同することになると述べた。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock

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