暗号資産ハードウェアウォレット「Coldcard」の脆弱性を巡り、ビットコイン流出被害額が200億円相当に達する可能性が報じられるなど波紋が広がる中、4万3000BTCのビットコインを保有するメタプラネットのサイモン・ゲロヴィッチ(Simon Gerovich)CEOが8月4日、自身のXで同問題に対する見解を公表した。
同氏は投稿において、個人が一切の運用リスクを背負う「セルフカストディ(自己管理)」の構造的な難しさを指摘した。
ハードウェアの未知の欠陥、秘密鍵の紛失、相続手続きなど、どれほど注意深く運用を行う個人であっても回避できないリスクが存在すると述べた。
その上で同氏は、同社のような大規模な企業資産の管理においては、単一デバイスに依存しない厳格なセキュリティ体制が不可欠であると説明。
メタプラネットの保管方針として、規制を受けた機関レベルのカストディアンへの預託をはじめ、分別コールドストレージ、マルチパーティコントロール、独立した監督体制のもとでビットコインを安全に保有していることを強調した。
なお、同社は2024年に国内暗号資産取引所のSBI VCトレードと業務提携を発表しており、法人向けサービス「SBIVC for Prime」を活用してビットコインの取引や保管、運用の高度化を図る方針を示している。
最後に同氏は、今回の脆弱性はビットコイン自体の破綻ではなくデバイス側の欠陥であると述べた。
その上で、暗号資産の保有者は資産自体を疑問視するのではなく、自身が負うリスクと責任に見合った適切なカストディモデルを選択することが重要であると締めた。
|文:栃山直樹
|写真:3月25日「JAPAN BITCOIN FUTURE FORUM」に登壇するサイモン・ゲロヴィッチ氏(撮影:橋本祐樹)


