トークン化された株式の時価総額が、過去最高の23億ドル(約3680億円、1ドル=160円換算)に達した。データアグリゲーターのToken Terminal(トークンターミナル)が日本時間7月16日、Xへの投稿で明らかにした。
チェーン別のシェアはEthereum(イーサリアム)が34.8%で最大、次いでBNB Chain(BNBチェーン)が30.2%、Solana(ソラナ)が23.8%。調査対象は13チェーンに及ぶが、この3チェーンで約9割を占める。4位には7.5%でAvalanche(アバランチ)が入った。第2四半期に稼働したRobinhood Chain(ロビンフッドチェーン)もすでに0.5%を握る。
同社のデータによると、伸びを牽引したのは取引所発の商品だ。Kraken(クラーケン)のxStocksが5億700万ドル(約811億2000万円)、Binance(バイナンス)のbStocksが3億3400万ドル(約534億4000万円)。
一方、発行体別で見ると、DeFiプロトコルのOndo Finance(オンド・ファイナンス)が9億5500万ドル(約1528億円)で首位を維持し、市場の4割超を握る。
暗号資産(仮想通貨)プラットフォームが伝統的な投資商品をブロックチェーン基盤上で提供する動きは加速している。その多くはアメリカ国外の投資家を対象とし、小口所有と24時間取引を売りにする。Binanceは6月1日、7000銘柄超のトークン化された米国株を手数料無料で開放した。
もっとも、株式はトークン化された現実資産(RWA)市場のごく一部にとどまる。RWA.xyzによると、RWA時価総額340億ドル(約5兆4400億円)のうち最大は米国債の150億ドル(約2兆4000億円)で44%を占める。
Binance Research(バイナンス・リサーチ)の6月のレポートでも、2025年初頭から2026年6月にかけてRWA市場は589%伸びたが、成長を牽引しているのは国債とマネー・マーケット・ファンド(MMF)だった。
日本では上場株式のオンチェーン化はまだ視野に入っていない。国内のセキュリティトークン(ST)市場は不動産を中心に育ち、公募発行総額は2025年11月末時点で2700億円規模。xStocksやbStocksも国内居住者は対象外だ。既存の金融業界は、証券保管振替機構を軸とする既存インフラとどのように接続していくかが今後の課題となっている。
|文・編集:井上 俊彦
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