ポイント
・年初来安値圏でのもみ合い
・ストラテジー株失速とmNAV1割れが重し
・イラン船舶攻撃で地政学リスク再燃
・6万ドルを挟んでもみ合い継続
週末のBTC市場
週末のBTC市場は安値圏でのもみ合いとなった。

木曜日から金曜日未明にかけて5.8万ドル(約940万円)台まで値を下げ、年初来安値を更新した。その後は6万ドル(約970万円)を挟んでもみ合い推移を続けたが、今朝方、一時的に再び5.8万ドル台へ値を下げた。
BTCはETFフローの不振やStrategy社の少額売却もあり、月初に6万ドルを割り込んで年初来安値を更新した。米イラン和平覚書合意を受けて6.7万ドル台まで値を伸ばしたが、タカ派的なFOMCやSpaceX、AI株のピークアウト懸念もあり上値を重くした。さらにStrategy株の失速や同社の優先株STRCが80ドルを割り込む中、木曜日から金曜日未明にかけて一時5.8万ドルまで値を下げ、年初来安値を更新した。
その後は四半期末の最終金曜日(デリバティブのオプション期日集中日)に向け、6万ドルのストライクに吸い寄せられる展開が続いた。
するとイラン革命防衛隊がホルムズ海峡の「安全」通航ルートを外れたとして、オマーン沖を航行中のシンガポール船籍のコンテナ船をドローンで攻撃した。米軍は自衛措置としてドローン発射基地などを空爆し、イランはその報復として湾岸地区の米軍基地を攻撃した。両陣営はお互いの停戦違反を批判し合い、米軍は土曜日(日本時間日曜日)にも再度空爆を実施、イランも再報復攻撃を行う中、BTCは6万ドル台で上値の重い展開を続けた。
しかしCME先物がオープンすると原油価格の反発を受けて一時5.8万ドル台に値を下げたが、その後原油価格は60ドル台に低下。米株先物も上昇して始まる中、5.9万ドル台に値を戻している。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は引き続き下値余地を探る展開か。
BTCは木曜日に年初来安値を更新すると、安値圏でのもみ合い推移を続けている。
低迷の原因の一つはStrategy社を巡る不透明感だ。同社株は水曜日に2年ぶりに100ドルを割り込むと、金曜日には82ドル近辺に値を下げた。また同社の優先株STRCは額面100ドルに対して72ドルにまで低下している。市場では同社の先行きに対する懸念が広がっている。
この結果、同社が重要視するmNAV(保有BTCの時価総額に対して時価総額が何倍か)が1を割り込んだ。これが1を上回っている時には新株を時価発行してBTCを購入すれば1株当たりのBTC保有額が上昇するため、BTC現物を購入するより有利で希薄化ではないと同社は主張してきたが、1を下回ると新株を発行してBTCを購入する説明が難しくなる。
また優先株も100ドルを上回っているときは新規に時価発行してBTCを購入するオペレーションを活発化していたが、額面割れの状況ではそれも難しくなった。かねてより、同社はBTCファンドのような位置づけで株価の下落が信用力をそのまま表している訳ではないし、債券と異なり優先株の下落は必ずしも経営不安につながるものではないと説明してきたが、この価格下落により普通株でも優先株でも新規調達およびBTC購入が難しくなった形だ。
またAI株ブームへの懸念も相場の重しとなっている。先週は月曜日にSpaceXが失速、翌火曜日にキオクシア株が急落し、木曜日にはアップル株が値を下げた。金曜日もNVIDIAを始めAI半導体銘柄が上値を重くしている。しかしSpaceX株が下げ渋るなど、今回の下げはバブル崩壊というよりスピード調整といった感じで、まだ予断は許さないが、相場は落ち着き始めている。そうなるとBTC市場にフローが戻ってくるかもしれない。
いずれにせよ「落ちてくるナイフは掴むな」で、現在のような相場付きではなかなかBTC市場に資金が戻ってきにくい。逆にセリングクライマックス的な動きかソーサーボトムのような動きが入り、底打ち感が出て割安感からの投資家の押し目買いが出始めると考える。
詳しい解説は楽天ウォレットの公式Youtubeをご覧ください。
https://www.youtube.com/channel/UC4-Me_feeufiLDesfs6x23g
※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
※この記事では、投資判断の参考のための情報提供を行っておりますが、銘柄推奨や投資活動の勧誘を目的としておりません。また、楽天ウォレットとしても投資勧誘や断定的な予測をおこなうものではありません。
※発信された情報に将来の予想が含まれることがありますが、発信者個人の見解であり、またその正確性、信頼性を保証するものではありません。投資の最終判断は、ご自身で行っていただきますようお願い致します。



