・SpaceXの新規株式公開(IPO)は750億ドルを調達し、6月12日の上場初日に時価総額2兆1100億ドルを達成した。
・Binance WalletのSpaceXトークン化IPOキャンペーンには、キャンセル前に2万7689のウォレットから5億5700万ドル超の申込が集まったが、株式割当が不足したため中止された。
・BybitとBitgetも、提携先のxStocksが十分な裏付け株式を確保できなかったことを受け、SpaceXのトークン化商品の提供を停止し、ユーザーに返金した。
SpaceX上場初日、Binanceが5億5700万ドル規模のトークン化申込をキャンセル BitgetとBybitも返金へ
イーロン・マスク氏率いるSpaceXは6月12日金曜日、ティッカーシンボルSPCXで、待望のNasdaq上場を果たした。Yahoo Financeによると、株価はIPO価格135ドルを約30%上回る約176ドルの日中高値まで上昇した。
Wall Street Journalは、SpaceXが750億ドルを調達し、上場初日に時価総額2兆1100億ドルを達成したことで、イーロン・マスク氏が初の1兆ドル長者になったと報じた。しかし、SpaceXに上場前から投資できるトークン化商品を提供していた大手暗号資産取引所のBinance、Bybit、Bitgetはいずれも、提携先のxStocksがトークン化商品の裏付けに必要な株式割当を十分に確保できず、提供に支障が生じた。

Dune Analyticsで追跡されたオンチェーンデータによると、Binance WalletのSpaceX申込キャンペーンには、2万7689の参加アドレスからUSDCで約5億5700万ドルの申込が集まった。
需要は高かったものの、Binanceは最終的にキャンペーンを中止した。提携先が、トークン化商品を裏付けるために必要な原資産株式の十分な割当を確保できなかったためだ。BNBは日中高値の610ドル付近から、米国株式市場の取引終了時刻ごろには603ドル近辺まで下落した。
「当社の管理外の事情により、SPCXx IPOキャンペーンを進めることができなくなった。参加ユーザーがロックしていたUSDCは、すべて各自のBinance Walletに全額返金済みだ。感謝のしるしとして、2026年6月18日までに、参加ユーザー全員のBinance現物アカウントに対し、総額100万ドル相当のbStocks SpaceXトークン、SPCXBを均等に配布する」─Binance Wallet、6月11日
参加者の中心は小口ウォレットで、参加アドレス全体の81%超を占めた。一方で、申込資金の大半は大口投資家によるものだった。報道によると、100以上のウォレットがそれぞれ50万ドル超をこの募集に申し込んでいた。
SpaceX上場初日、Binanceが5億5700万ドル規模のトークン化申込をキャンセル BitgetとBybitも返金対応
Bybit IPO ExpressとBitget Walletも、トークン化されたSpaceX株式を対象とする同様の申込キャンペーンを開始していたが、同じく割当不足に直面した。
Bybitは6月7日に登録受付を開始し、この募集への参加を求めるユーザーからすぐに大きな関心を集めた。初期の報道では、開始直後に約910万ドルの申込が集まり、キャンペーンは数時間以内に申込超過となった。
同プログラムの規則では、割当は申込額に応じて按分され、未使用資金は自動的に返金される予定だった。
「xStocksが原資産を提供できなかったため、SpaceXの割当は受け取れなかった。その結果、申込ユーザーはSpaceXの割当を受け取ることはない。申込資金の100%は、元の資金アカウントに自動的に返金される。ユーザー側での対応は不要だ。返金の詳細はIPO Expressページで確認できる」─Bybit、6月12日
Bitgetは当初、約300万ドルの枠で申込を開始したが、報道によると、開始から30分以内に申込額は1300万ドルを超えた。
BinanceやBybitと同様に、Bitgetも十分な原資産の割当を確保できなかったため、最終的に配布を中止した。ユーザーには全額返金が行われ、一部では追加のプロモーション報酬も付与された。
3つのプラットフォームはいずれも、既存の金融市場の参加者からSpaceX株の割当を確保するため、xStocksのトークン化インフラに依存していた。ブロックチェーンインフラは所有権を世界中にリアルタイムで分配できる一方で、その裏付けとなる原資産は依然として、規制、引受慣行、限られた供給量に制約される従来型の市場割当プロセスに依存している。



