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米投資銀行TDコーウェン(TD Cowen)が暗号資産市場を包括的に規制する「クラリティ法案(Clarity Act)」について年内の成立は困難との見立てを示したと、THE BLOCKが27日報じた。
TDコーウェンのワシントン・リサーチ・グループのマネージング・ディレクター、ジャレット・サイバーグ(Jaret Seiberg)氏はリサーチノートにおいて、同法案を取り巻く政治環境の悪化を指摘した。
今月上旬、上院銀行委員会で法案は前進したものの、トランプ大統領に関連する一連の動向が民主党による法案支持の障壁となっている。
要因として、トランプ氏と内国歳入庁(IRS)の訴訟和解に伴う約17億ドルの特別基金設立や、大統領の過去の納税申告書に対する監査の永久禁止措置が挙げられている。
加えて、トランプ氏の家族と暗号資産・予測市場ビジネスとの関連性や、2026年第1四半期に実行された大統領名義の約3600件に及ぶ株式取引についても、議会内で議論の対象となっている。
こうした状況を受け、民主党は大統領に適用される利益相反基準が法案に盛り込まれない限り、支持に回ることが難しい立場にある。
一方の共和党も、大統領を対象とした利益相反の修正案への採決を避けるため、法案の審議入りに消極的になる可能性が指摘されている。
中間選挙を控え、議会に議論の沈静化を待つ時間的猶予は残されていない。
サイバーグ氏は法案成立の実質的な期限を8月の休会前までと見積もっており、年内の合意に至らない場合、法案の可決は2027年、規則の施行は2029年までずれ込む可能性があると予測している。
|文・編集:栃山直樹
|画像:Shutterstock



