「200日線」で止められたビットコイン──オンチェーンで見える“反発限界”の正体【エックスウィン】

● BTCは200日移動平均線付近で反落し、2022年ベア相場と似た“戻り高値形成”パターンが警戒されている。
● CryptoQuantによると、ETFフロー・現物需要・先物需要が同時に弱まり、4〜5月反発相場のエネルギーが低下している。
● Coinbase Premiumのマイナス継続は、米国機関投資家の本格的な現物需要が戻っていない可能性を示している。

筆者(エックスウィン代表の荒澤文寛)は、CryptoQuantの日本アナリストとして日々オンチェーン分析を行っているが、現在のビットコイン市場は非常に重要な分岐点へ入っていると見ている。表面的には、4月安値から大きく反発し、一時82,000ドル台まで回復したことで「底打ち期待」も広がった。しかし、オンチェーンデータと市場構造を見る限り、今回の反発は“本格的な強気相場入り”というより、「先物主導のリリーフラリー(自律反発)」に近い可能性が高い。

今回、特に市場関係者の注目を集めているのが、BTCが「200日移動平均線(200DMA)」付近で明確に反落した点だ。CryptoQuant曰く、価格は約82,400ドル近辺で上値を止められ、その後76,000ドル付近まで急反落している。この構図は、2022年3月のベアマーケット局面と極めて似ている。当時もビットコインは40%以上の反発を見せた後、200日線で失速し、その後再び下落トレンドへ戻った。

特に重要なのは、200日移動平均線が単なるテクニカル指標ではなく、「弱気相場継続か、構造転換か」を分ける象徴的なラインになっている点だ。過去のベアマーケットでも、200日線を超えられなかった局面では、その後さらに下落圧力が強まるケースが多かった。今回も同様に、「突破失敗」が市場心理を急速に悪化させている。

そして、今回の反発局面で最も問題視されているのが、“需要の質”である。レポートによると、4〜5月の上昇を支えていた最大の要因は、現物需要ではなく「先物市場」での投機的買いだった。特にPerpetual Futures(無期限先物)市場では、Open Interest(未決済建玉)が急増し、ショートカバーや高レバレッジ取引によって価格が押し上げられていた。しかし、BTCが80,000ドルを超えたあたりから、その買い圧力は急速に減速。レバレッジロングの解消も始まり、反発のエネルギーが弱まり始めている。

さらに注目すべきは、現物市場の弱さだ。CryptoQuantのデータでは、「Spot Apparent Demand(見かけ上の現物需要)」も減速傾向へ入り、米国現物BTC ETFも、5月前半には大量買いを行っていた一方、足元では売り越しへ転換している。つまり、4〜5月相場を支えていた「ETF+先物」の両輪が同時に弱まり始めている構図だ。

特に象徴的なのが、「Coinbase Premium」の動きである。Coinbase Premiumとは、米国取引所CoinbaseのBTC価格と海外取引所価格との差を示す指標であり、米国機関投資家や大口投資家の現物需要を見る上で極めて重要なオンチェーン指標だ。通常、本格的な強気相場では、このPremiumはプラス圏へ入りやすい。しかし今回の反発局面では、価格上昇中もPremiumはほぼ一貫してマイナス圏で推移していた。

これは非常に重要な意味を持つ。つまり、「価格は上がっていたが、米国の本格的な現物買いは戻っていなかった」ということだ。CryptoQuantも、「今回の上昇は、米国機関投資家主導ではなく、グローバル先物市場主導だった可能性が高い」と分析している。

市場心理も急速に悪化している。CryptoQuant独自指標「Bull Score Index」は40から20へ急低下し、“Extreme Bearish(極端な弱気)”領域へ戻った。この水準は、2026年2〜3月の急落局面と同水準であり、市場内部では再びリスクオフ姿勢が強まり始めていることを示している。

では、今後どこが重要になるのか。現在、次の大きな下値支持帯として注目されているのが「70,000ドル」付近だ。これは「Traders’ On-chain Realized Price(トレーダー実現価格)」と呼ばれるオンチェーン指標で、多くの短期参加者の平均取得価格帯を示す。歴史的にも、この価格帯は“最後の防衛ライン”として機能することが多く、もし調整継続となれば、市場は再びこの水準を試しに行く可能性がある。

現在のビットコイン市場は、「制度化による中長期強気」と、「短期フロー悪化による需給調整」が同時進行する非常に難しい局面へ入っている。重要なのは、単純な価格だけではなく、「誰が買っているのか」「その需要は現物なのか、先物なのか」を見極めることだろう。

■ショート動画

(急反落)ビットコイン、“本物の買い”が戻っていません【オンチェーン分析】【エックスウィン ビットコインリサーチ】

https://youtube.com/shorts/R7vLmHN3JnI

■オンチェーン指標の見方

Spot Apparent Demand(見かけ上の現物需要)
実際に市場へ新しい現物買い資金が入っているかを見るオンチェーン指標。一般的には「新規発行量」と「長期保有移動量」「取引所流入出」などを組み合わせ、“市場が本当にBTCを吸収しているか”を分析する。この数値が上昇している時は、現物需要が強く、中長期的な価格上昇を支えやすい。逆に低下している場合は、「価格だけ上がっている先物主導相場」の可能性があり、反落リスクに注意が必要になる。

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