ピザ2枚が1240億円に!?5月22日「ビットコイン・ピザ・デー」特別企画:激動の価格推移をプレイバック!

5月22日は、暗号資産(仮想通貨)の歴史で最も有名な記念日「ビットコイン・ピザ・デー(Bitcoin Pizza Day)」。ビットコイン(BTC)が現実の商品と初めて交換され、決済手段としての第一歩を踏み出した日として、世界中のコミュニティでお祝いされています。

この記念日は2010年、米フロリダ州のプログラマー、ラズロ・ハニエツ(Laszlo Hanyecz)氏が、1万BTCとピザ2枚を交換したことに由来します。

16年でBTCの価値は約2600万倍に

当時、ラズロ氏が手に入れたピザ2枚の価格は約30~40ドル(当時のレートで3000円程度)だったとされています。つまり、当時のビットコインの価値は1BTC=0.3円ほど(約0.003ドル)にすぎなかったのです。

16年が経った2026年現在、1BTCの価格は記事執筆時点で約1240万円(約7万8000ドル)。当時の価格から計算すると、なんと約2600万倍という、天文学的な数字に膨れ上がったことになります。

もし、ラズロ氏が当時の1万BTCをそのまま持っていたら、現在は約1240億円。当時手に入れたピザが「世界一高いピザ」などと称される理由です。

ではここで、過去5年間の「ピザ・デー(5月22日)」における1BTCの価格推移を改めて振り返ってみましょう。

年月日1 BTCの価格(日本円)1 BTCの価格(米ドル)
2021年 5月22日約 4,090,178 円約 37,480 ドル
2022年 5月22日約 3,878,131 円約 30,260 ドル
2023年 5月22日約 3,723,547 円約 26,850 ドル
2024年 5月22日約 10,832,956 円約 69,900 ドル
2025年 5月22日約 16,060,963 円約 111,680 ドル
2026年(5月21日時点)約 12,383,000 円約 77,906 ドル
〈過去5年間のビットコインの価格推移:CoinMarketCapから終値ベースで算出〉

2022〜23年は「暗号資産の冬」と呼ばれる低迷期でしたが、24年の米国での現物ETF(上場投資信託)承認や半減期をきっかけに大躍進を遂げ、25年にはピザ・デー史上最高値を記録しました。同年10月には、史上最高値(ATH)も更新しています。

ちなみに、日本でも暗号資産規制の金融商品取引法(金商法)下への移行伴い、28年にも現物ETFの解禁が期待されています。機関投資家の参入が加速し、価格上昇につながるとの見方もあります。

▶️関連記事:【独自】暗号資産ETF、2028年解禁へ──税制改正と同時施行で調整

16年前のあの日、何が起きたのか?

事の始まりは2010年5月18日。ラズロ氏がビットコインユーザーが集う掲示板「Bitcoin Talk(ビットコイン・トーク)」 に「誰かピザ2枚を1万BTCで交換してくれない?」と投稿したことでした。

当時はビットコインに「価格」などついていないようなもので、数日間は誰も相手にしなかったそうです。しかし4日後の5月22日、カリフォルニア州に住んでいた18歳の学生(ジェレミー・スターディヴァント氏、Jeremy Sturdivant)がこの提案に乗り、自身のクレジットカードを使ってピザ2枚を注文。ラズロ氏の自宅に配送手配し、代わりに1万BTCを受け取りました。

ラズロ氏は後にインタビューで、ビットコインを売却したことを後悔しておらず、歴史の一部になれて良かったなどと語っています。

NADA NEWSでも、この偉大な歴史やビットコイン生みの親とされるサトシ・ナカモトの謎について、これまで多くの記事で報じてきました。

▶関連記事:保有だけではもったいない?ガチホ勢に動きはあるか?──DeFi、ステーキングが目指すこれからのビットコイン【Bitcoin Pizza Day15周年】

▶関連記事:現代社会、最大のミステリー、ビットコインの生みの親「サトシ・ナカモト」とは?──NHKの新番組「市民X」今夜放送、26日にBS1では完全版も

どれだけ知ってる?ビットコインクイズ

では、ここからビットコインやサトシに関するクイズを出題。初級から最新の時事ニュースを交えた上級編まで、あなたは何問正解できるでしょうか?

Q1. 【初級】ピザ・デーの主役となった、ラズロ氏が手に入れたピザのブランドはどこ?

A) ドミノ・ピザ(Domino’s)
B) ピザハット(Pizza Hut)
C) パパ・ジョンズ(Papa John’s)

Q2. 【初級】ビットコインの生みの親「サトシ・ナカモト」について分かっている「数少ない事実」は次のうちどれ?

A) 日本生まれの日本人男性である
B) 2008年にネット上にビットコインの「ホワイトペーパー(論文)」を公開した
C) 現在も公式X(旧Twitter)で定期的に発信している

Q3. 【中級】ビットコインの総発行枚数は2100万枚と決まっていますが、2026年現在、すでに全体の約何%がマイニング(採掘)されているでしょうか?

A) 約80%
B) 約95%
C) 100%(すべて採掘済み)

Q4. 【中級】2026年4月、ニューヨーク・タイムズが「サトシ・ナカモトの正体」としてある人物を名指しして大騒ぎになりました。本人が即座に否定した、イギリスの高名な暗号学者は?

A) イーロン・マスク(Elon Musk)
B) アダム・バック(Adam Back)
C) クレイグ・ライト(Craig Wright)

Q5. 【上級】ラズロ氏は、ビットコインの技術発展にも貢献しています。世界で初めて「あるハードウェア」をマイニング(採掘)に導入したことで知られていますが、それは何でしょう?

A) スマートフォン
B) GPU(グラフィックボード)
C) ASIC(専用マイニングマシン)

答えと解説

A1. 正解:C) パパ・ジョンズ(Papa John’s)

【解説】 1984年にアメリカで創業された世界有数のピザチェーン。残念ながら、日本では展開していません。

A2. 正解:B) 2008年にネット上にビットコインの「設計図(論文)」を公開した

【解説】 サトシ・ナカモトは2008年10月、インターネット上にわずか9ページの論文(ホワイトペーパー)を投稿し、ビットコインの仕組みを世界に提案しました。名前は日本人のようですが、国籍や性別、個人なのかグループなのかすら分かっていません。2010年末を最後にネット上から姿を消し、それ以降は完全に沈黙を保っています。サトシの論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」は、一度読んでみると面白いかもしれません。日本語版はこちらから読むことができます。

A3. 正解:B) 約95%

【解説】 ビットコインはこれまで、4回の半減期(マイニングによって新規発行される報酬量が半分になるイベント)を経験してきました。2026年時点で、すでに約2000万BTCが採掘されており、全体の約95%が市場に流通しています。

一方で、残りの約5%がすぐ採掘されるわけではありません。ビットコインは約4年ごとに新規発行量が半減する仕組みが採用されており、最後の1BTCが採掘されるのは2140年ごろと見込まれています。最後の5%が採掘されるまでには、まだ100年以上かかる計算です。この希少性を生む設計こそ、ビットコインが「デジタルゴールド」と呼ばれる理由の一つになっています。

A4. 正解:B) アダム・バック(Adam Back)

【解説】 2026年4月、米ニューヨーク・タイムズ紙が、「アダム・バック氏こそがサトシである」と調査報道し、世界中で大論争になりました。バック氏はビットコインの基盤技術を発明した暗号学者ですが、本人は「文章の癖が似ているというだけの思い込みだ」などと完全否定しています。

サトシを巡っては、過去に日本でも数学界の超難問「ABC予想」の証明論文を発表したことで知られる京都大学の望月新一教授が名指しされ、本人が否定したことがあります。一方、選択肢Cのクレイグ・ライト氏は「自分がサトシだ」と自称したものの、裁判所で嘘だと断定された人物です。

A5. 正解:B) GPU(グラフィックボード)

【解説】 当時、パソコンの頭脳にあたるCPUで行われていたマイニングに、ラズロ氏は初めて画像処理用のパーツである「GPU」を導入し、効率を劇的に向上させました。趣味として、大量のビットコインを採掘していたそうです。

◇◇◇

かつては「ピザ2枚分」の価値しかなかった実験的なデジタルデータが、今や世界を動かす巨大資産となり、2026年の今も創設者の謎を巡って世界中が熱狂しています。

本日5月22日は、そんな歴史のロマンに想いを馳せながら、ピザを食べてお祝いしてみてはいかがでしょうか。

|文・橋本祐樹
|画像・Shutterstock

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