ビットコインマイナーの売り圧は終盤へ──供給減少が示す次の上昇フェーズ【エックスウィンリサーチ】

● 2026年Q1、上場マイナーは32,000BTC超を売却し構造的供給圧が顕在化
● 半減期後の収益悪化と資本再配分により「戦略的売却」が常態化
● 一方で直近オンチェーンは売り圧低下を示し、“供給フェーズの終盤”に移行

WuBlockchainによると、2026年Q1において上場ビットコインマイナーは32,000BTC以上を売却し、2025年通年を上回る過去最大規模の供給放出が確認された。対象にはMARA、Riot、CleanSpark、Core Scientific、Bitdeerといった主要プレイヤーが含まれており、この動きは単なる個別企業の事情ではなく、マイニング産業全体に共通する構造変化である。

この背景にあるのは、明確な「収益構造の悪化」だ。2024年の半減期によりブロック報酬は6.25BTCから3.125BTCへと半減し、単位ハッシュあたりの収益は大きく低下した。一方で、ネットワークのハッシュレートは過去最高水準を更新し続けており、競争は一段と激化している。結果として、ハッシュプライスは約$33/PH/s/dayと損益分岐点を下回り、約20%のマイナーが赤字運営に陥っていると推定される。

この「収益減少×競争激化」という二重の圧力により、マイナーは従来のHODL戦略から、キャッシュフローを優先する戦略へと転換を余儀なくされた。特に電力コストや設備効率で劣る中小マイナーにとっては、採掘したBTCを売却し続けることが事業継続の前提条件となっている。

さらに重要なのは、この売却が単なる運転資金確保にとどまらない点である。現在、多くのマイニング企業はAI・HPC(高性能計算)分野への転換を進めており、その投資原資としてBTCが活用されている。業界全体で700億ドル規模のAI関連契約が進行していることを踏まえると、マイナーは「ビットコイン採掘業者」から「データセンター事業者」へと構造転換の最中にあると言える。

このように、本サイクルにおけるマイナー売却は、従来の「弱気による投げ売り」ではなく、
コスト構造と資本配分に基づく“戦略的売却”である。実際、オンチェーンデータでもこの構造は明確に裏付けられる。Miner Reserveは2023年の約186万BTCから現在は約180万BTCまで減少し、Net Position Changeも長期的にマイナス圏で推移している。これはマイナーが継続的に市場へ供給を行ってきたことを示す。

ここまでを見ると、「マイナーは今も売り続けている」という結論に至りやすい。
しかし、重要なのは“現在進行形のフロー”である。

添付チャート(MPIおよびMiner Selling Power)を確認すると、直近では明確な変化が起きている。MPIはマイナス圏に定着しており、これは売却量が過去平均を下回っていることを意味する。また、Miner Selling Powerも2026年に入り急低下しており、実際の売却フローは顕著に鈍化している。

この乖離が意味するものは何か。すなわち、「構造的には売ってきたが、足元では売りは一巡しつつある」という二層構造である。

2025年後半から2026年初頭にかけては、確かにマイナー主導の供給放出フェーズが続いていた。しかし現在は、価格が調整局面にあるにもかかわらず売却が加速していない。これは典型的なキャピチュレーション後の挙動であり、「売る必要のある主体が減少している」ことを示唆する。

言い換えれば、市場はすでに“最も重い供給”を吸収しつつある。この点は極めて重要である。なぜなら、ビットコインのサイクルは常に、

① 強制的な供給放出
② 供給の枯渇
③ 需要主導の上昇

という順序で進行するからだ。

現在は明確に②のフェーズ、すなわち「供給は軽くなったが、まだ需要が戻っていない状態」に位置している。したがって、今後の価格動向を決定づけるのは、もはやマイナーではない。鍵を握るのは、ETF資金流入、機関投資家の現物需要、そしてマクロ環境である。

現在のビットコイン市場は、「投資家心理」ではなく「産業構造」によって供給が決まり、その供給が一巡した後に「資金フロー」によって価格が決まるフェーズへと移行している。 マイナーの行動は、単なる売買データではない。それは“供給サイクルの進行度”を示す最も重要な先行指標であり、今まさに市場は「供給主導相場の終盤」に差し掛かっている可能性が高い。

ショート動画

ビットコインマイナーの売り圧は終盤へ|供給減少が示す次の上昇フェーズ【エックスウィンリサーチ分析】
https://youtube.com/shorts/TBbMiPaKU9E

ビットコインチャート解説|マイナー売り圧で見る供給構造【エックスウィンリサーチ分析】
https://youtube.com/shorts/C3dIWo5hbXk

オンチェーン指標の見方

①Miner’s Position Index(MPI)
マイナーの売却量が過去365日平均と比べて多いか少ないかを示す指標。プラスに大きく振れると売却増加=供給圧力上昇を意味する。マイナス圏では売却が抑制され、供給圧が低下している状態。特に高水準からの低下は「売り圧の一巡」を示す重要なシグナルとなる。

②Miner Selling Power
マイナーの実際の売却圧力(フロー)を捉える指標。上昇すると売り圧増加、下落すると売り圧減少を意味する。急低下は「売却の減速=供給の軽さ」を示唆する。価格と乖離する場合、需給の転換点を示す先行指標として有効。

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