Ethereum(イーサリアム)の共同創設者であるVitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏は日本時間8日、AIで加速する数学の進歩により、今後2年で格子暗号の実質的な安全性が深刻な打撃を受ける可能性は十分にあるとXに投稿した。
格子暗号は高次元の格子上の数学問題の解きにくさを根拠とする方式で、耐量子暗号の本命とされてきた。
前日にはイーサリアム財団の研究者Justin Drake(ジャスティン・ドレイク)氏が、OpenAIによる722本の数学論文の公開などを挙げ、ビットコイン(Bitcoin)やイーサリアム(Ethereum)の署名方式ECDSAは量子コンピューターが暗号を破る「Q-Day」より先に、最悪の場合は数カ月で破られる恐れがあると警告していた。
ドレイク氏は業界に「バンカーモード」への備えを呼びかけ、公開鍵が露出していない未使用アドレスへ資産を計画的に移すよう提案した。また、Binance(バイナンス)やBitbank(ビットバンク)などの5社にコールドウォレットの強化を求めた。
ブテリン氏は「今日、慌てて資金を新しいウォレットに移すことは勧めない」としつつ、AIに弱い暗号への依存も減らすべきだと述べた。格子暗号を使うなら鍵の大きさを10倍にすべきだという。
ブテリン氏は約3週間前、AIは防御にも役立つため暗号資産のセキュリティは破綻しないと述べたばかりで、今回は脅威の評価を一段引き上げた形だ。
格子方式で耐量子化を検討してきたブロックチェーンは、方針の再考を迫られる可能性がある。
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|文・編集:井上 俊彦
|画像:NADA NEWS


