ポイント
・8.3万ドル割れでサポートされ、8.4万ドル台でのもみあい
・ダブルトップのネックラインとオプションストライクが上値抑える
・原油反落と金利上昇がリスクオンオフを相殺
・ETF流入で底堅さ残る
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場はもみ合い推移。

午後に一度8.3万ドル(約1,330万円)を割り込んだが、概ね8.4万ドル(約1,340万円)台での推移に終始した。
8月に急反発を見せたBTCだが、9月に入ると、5月の戻り高値と史上最高値からの38.2%戻しが重なる8.2万〜8.3万ドルのレジスタンスゾーンに上値を押さえられた。原油価格の上昇に加え、CLARITY法案の否決とFRBの利上げが重なり、7.4万ドル台まで値を落とした。
しかし原油価格の反落と悪材料出尽くし感から切り返すと、週明けにトランプ大統領がフーシ派への攻撃参加を見送ったと報じられ原油が一時90ドルを割り込むなか、BTCは8.7万ドル台に上昇した。いったん8.5万ドル台に値を落とすも、米特使とイランの協議再開が伝わると、水曜日に再び8.7万ドル台へ値を伸ばした。
一方、国連でのペゼシュキアン大統領の演説が想定より強硬で原油が反発。強めのPMIと5年債入札の不振で米長期金利が急騰するなか、BTCはダブルトップを形成して失速。8.3万ドル台で下げ渋るも、ネックラインの8.5万ドルに上値を押さえられる展開が続いた。
午後に入ると、イラン革命防衛隊(IRGC)に近いファルス通信が戦場をインド洋以遠へ拡大する可能性を示唆。原油が上昇するなか、BTCは一時8.3万ドルを割り込んだ。
しかしすぐさま値を戻すと、海外時間にロイターが米イラン間でホルムズ海峡の段階的開放を模索していると報じ、中国国営放送も習主席が米イランの協議再開を呼び掛けたと伝え、原油が反落し、BTCは8.5万ドルに迫った。
その後、7年債入札が不調に終わり米長期金利が上昇。原油安と相殺する形で、BTCは8.4万ドル台での推移が続いている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。
BTCは8.7万ドルで上昇が一服すると小さなダブルトップを形成し、ネックラインの8.5万ドルに上値を押さえられている。本日はDeribitのオプション期日が集中する第3四半期末の金曜日にあたり、8.5万ドルのストライクの影響も受けていそうだ。米イランの和平交渉再開による原油安を、米長期金利の上昇が打ち消す形で、やや方向感を失っている。
ストライクの影響は17時のオプションカットで消滅する。そこから翌朝1時のCME先物9月限の最終取引まで、市場が動きやすい時間帯となる。ウィリアムズNY連銀総裁のパネル参加、耐久財受注、ミシガン大の期待インフレ率の発表などが控えている。
イラン情勢にも注目が集まる。昨日は米イラン間で段階合意を探る動きが報じられ、米中首脳会談で友好ムードが演出されるなか、中国が交渉再開を呼びかける一幕もあった。ただし、穏健派が交渉を進めてもIRGCが覆す展開が続いており、今回も強硬発言が目立つ。仮に合意に至っても、実効性には疑問が残る。
そうしたなか注目はETFフローだ。直近5営業日で26億ドルの流入を記録し、今回の反発を演出した。BTC市場は、想定外の最悪の事態が起きたときに大底をつけやすい。今回で言えば、6月末のストラテジー社の売却開始がそれに当たる。市場でよく見られる現象で、最も強気だった主体が白旗を上げて売りに回った直後に、相場は反発しがちだ。次に売る人がいなくなるからだ。
今回、FRBの利上げとCLARITY法案の否決という悪材料のあとに反発した点はこれに似ているが、やや異なる。売る人がいなくなったというより、買おうか迷っていた投資家に買い安心感が出た格好だろう。それがこのタイミングでのETF流入急増に表れている。悪材料が出尽くし、売る理由が薄れた点では似ている。まだETF投資家の買戻しは始まったばかりで、この動きはもう少し続きそうだ。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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