ポイント
・悪材料続くも7.6万でもみ合い
・Clarity否決もSEC・CFTCが規則策定へ
・FOMC利上げもBTC下げ渋る
・長期金利低下ならBTC反転期待
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場はもみ合い推移。

昨日早朝と今朝方の2度、7.5万ドル(約1160万円)にワンタッチしたが、概ね7.6万ドルを挟んでのもみ合いとなった。悪材料の割に下げ渋った形だ。
BTCは8.2万ドルで上値を押さえられると、金曜日のCPI直後に7.6万ドル近辺まで下げた。週明け、共和党が焦点の倫理条項を加えたClarity法案の修正案を公表すると、7.9万ドル台後半まで値を戻した。
ところが、この修正案に対し民主党が対案を提示した。土壇場でのこの動きは、共和党の譲歩に同調する民主党議員を牽制し、不成立の責任を転嫁する意図がうかがえる。審議入りに必要な60票の確保は難しいとの見方が広がるなか、BTCはじりじりと値を下げていった。
結局、審議入りの動議が49対50で否決されると、BTCは一時7.5万ドルを割り込んだが、すぐさま切り返し、7.6万ドルを挟んでのもみ合いを続けた。
CFTCやSECが法案に代わる規制の策定に乗り出したことも、安心感につながった可能性がある。また米外交筋がフーシ派と接触し、米関連船舶への攻撃を控えるよう要請したとロイターが報じ、原油価格が反落したことも相場の下支えとなった。
しかしFOMCで事前予想どおり0.25%利上げされ、参加者の予測を示すドットチャートで年内もう1回の利上げが示唆されたことが嫌気され、再び7.5万ドルにワンタッチした。トランプ大統領がSNSで利下げを求めたものの議長への批判は避け、その後のインタビューでも理事会を批判する一方、ウォーシュ議長は信頼しているとしたこと、また来週の国連総会で湾岸諸国首脳と会談するとAxiosが報じたこともあり、7.6万ドル台に値を戻している。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は底堅い展開を予想する。
昨日のClarity法案否決に続き、今朝のFOMCでの利上げと、BTCにはネガティブ材料が続いたが、その割に下げ渋っている。
昨日指摘したように、Clarity法案で最も重要な点は、暗号資産の多くをSECからCFTCへ所管を移し、ゲンスラー委員長時代の訴訟ラッシュを避けることだ。この点でCFTCやSECが早速動き始めたことが、市場の安心材料となっていると思われる。ただし、そうした執行機関の規則は政権が変わると上書きされる可能性があり、次期大統領選までの2年間の暫定措置である点に注意が必要だ。ちなみに、法案を事実上の廃案に追い込んだ急先鋒のエリザベス・ウォーレン議員は、Clarity法案には反対するが暗号資産法制化に意欲を示したと報じられている。本当にそのつもりがあれば、直前ではなく事前にそうした主張をすべきだし、そもそもAnti-Crypto Armyを公約にしている時点で信ぴょう性は薄い。
一方、戦略BTC準備法案が下院の委員会を通過した。内容はほぼ昨年の大統領令を踏襲しており、次期政権で覆されることを防ぐ意味がある。ただし、委員会を通過しても、今国会中に本会議・上院可決まで行く可能性は極めて低く、実質的な意味はあまりない。
昨日、ハセット委員長が「FRBの決定を尊重する」と発言したことで「ホワイトハウスは利上げ黙認へ」と申し上げた。案の定、トランプ大統領は利上げに不満を漏らしたものの「敵対的な理事会」のせいとし、ウォーシュ議長は信頼しているとした。この阿吽の呼吸とも言うべき流れで、ウォーシュ議長はFOMCメンバーや市場の信認を勝ち取り、利上げ直後に反発した米10年債金利は5%割れで落ち着いており、日本株や米株先もリスクオン気味で推移している。この長期金利が下落に転じれば、BTCも上昇に転じると考える。
テクニカル的には急騰後の下降チャネル、「上昇フラッグ」を形成しつつあるが、目ぼしい買い材料が見当たらないなか、しばらくはレンジ内での取引が続きそうだ。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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