全米退職保障研究所(NIRS)が8月26日に公表した意識調査で、アメリカ人の77%が職場の退職金制度401(k)プランでの暗号資産(仮想通貨)投資を「リスクが高い」とみていることがわかった。うち46%は「非常にリスクが高い」と回答し、53%は雇用主が選択肢として提供することに反対した。
回答者の80%はアメリカが退職後の危機に直面していると答えた。また、61%が退職後の経済的安定の確保に懸念を示し、47%は退職資金の蓄えが10万ドル(約1600万円、1ドル=160円換算)未満だった。
同研究所のDan Doonan(ダン・ドゥーナン)氏は「アメリカ人はAI(人工知能)と暗号資産をめぐる新たな問いに直面しており、退職を取り巻く環境は一段と複雑になっている」と述べた。
調査はGreenwald Research(グリーンウォルド・リサーチ)が2025年10月24日から11月14日に実施した。25歳以上のアメリカ人1203人が回答し、年齢・性別・収入で加重された。
一方、トランプ政権と連邦規制当局は退職口座での代替資産へのアクセス拡大を進める。2025年8月の大統領令ではデジタル資産に投資する運用型ビークルを代替資産に含めた。
アメリカ労働省は2026年3月30日に受託者責任のセーフハーバーを定める規則案を公表したが、意見公募が締め切られた6月1日にBernie Sanders(バーニー・サンダース)上院議員らが撤回を要求、最終規則は確定していない。
日本ではiDeCoや企業型DCの運用商品は預貯金・保険・投資信託に限られ、暗号資産は対象外だ。7月成立の改正金融商品取引法で暗号資産は同法の対象となったが、年金制度への波及は当面考えにくい。
|文・編集:井上 俊彦
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