「デジタル資産の在るべき産業構造 ディスカッション・ペーパー 2026年最終版」がNADA NEWSで公開されました。
本ペーパーは、アカデミアと金融・法律・VC実務の有志によって構成される「デジタル資産の在るべき産業構造スタディ・グループ(SG)」が執筆・監修したものです。2026年6月の中間版公開以来、メディア・金融機関・政策関係者など各方面から寄せられたフィードバックを踏まえて改訂を重ね、今回の最終版として集大成しました。
特設ページ:https://www.nadanews.com/feature/digitalasset_studygroup/
対象読者
・ブロックチェーン・暗号資産・Web3・ST・デジタル通貨関連事業を検討する起業家
・デジタル資産領域への参入・対応を検討する金融機関・事業会社の担当者
・デジタル資産の規制制度設計に関わる政策関係者・行政官
・規制動向を事業戦略に組み込みたい経営者・戦略担当者
本ペーパーの目的:
暗号資産やステーブルコイン、セキュリティトークンなどのデジタル資産は、新たな投資対象や決済手段として期待を集める一方、セキュリティ問題や利用者保護への課題も指摘されています。こうした中、2026年には暗号資産の規制枠組みを資金決済法から金融商品取引法へと移行する改正法が成立し、制度の大きな転換期を迎えています。
デジタル資産がその真価を発揮し社会の健全な発展に寄与するためには、関連産業が持続可能な形で成長していくことが不可欠です。そのためには、適切な産業構造のあり方やステークホルダー間の役割分担について、産官学が協力して建設的な議論を行い、その成果を業界内、グローバルに発信していくことが求められています。
本ペーパーは、昨年の金融審議会「暗号資産ワーキング・グループ」のメンバーを務めた森下哲朗・上智大学教授や松尾真一郎・ジョージタウン大学教授らが指揮をとり、実務家や研究者の有志により論点を整理した第一歩として制作しました。特に暗号資産を中心に、市場や規制の現状分析を踏まえた将来の産業構造のあり方や課題、仮説などを提示しています。技術やビジネスモデルが絶えず変化する中、今後はステーブルコインやセキュリティトークンへの視野の拡大、内容の更新(2.0版等の作成)を継続して行う予定です。本ペーパーがオープンな議論を促進し、デジタル資産の産業構造における「教科書」のような役割を果たしながら、今後の制度設計や実務の発展に寄与することを目指しています。
最終版の主要テーマ
① 「金商法移行」が問う産業構造の再編
暗号資産規制の金商法移行に伴い、情報開示の強化・インサイダー取引規制の導入・新たな体制・業務の追加が求められます。交換業者・ウォレット事業者・DeFi・TradFiそれぞれへの影響と、移行後に生じる収益構造の変化を体系的に整理。法制度の変容が産業地図をどのように塗り替えるかを多角的に分析します。
② デジタル資産とTradFiの接続——新たな金融インフラの可能性と論点
多様なデジタル資産市場について概況を捉えつつ、暗号資産を主な検討の対象として新たな金融・市場インフラの可能性と論点を整理。伝統的金融業の発展経路との対比から、CEXとDeFiの相互補完関係、分散型金融がもたらす新たな投資家・投資先のあり方を展望します。
③ 日本に必要な「デジタル資産産業の在るべき構造」への提言
グローバル競争が激化するなか、日本が目指すべき市場構造と政策・産業戦略を提言。機能分離と共有インフラの構築、ローカル・インターナショナル・グローバル三層の変容、そして健全かつ持続的な産業構造の実現に向けた仮説と課題を提示します。
SGメンバー(五十音順)
・松尾 真一郎:ジョージタウン大学 研究教授 / バージニア工科大学 研究教授
・森下 哲朗:上智大学 法学部教授
・片山 謙:株式会社野村総合研究所 シニアチーフリサーチャー
・河合 健:アンダーソン・毛利・友常 法律事務所 外国法共同事業 パートナー
・北澤 直:Eight Roads Ventures Japan ベンチャーパートナー
・山中 優人:三井住友信託銀行 Trust Base シニアマネージャー
※制作協力:N.Avenue株式会社(NADA NEWS運営)
今後の展開
本最終版を土台として、SGでは2027年版ペーパーの制作、および特定テーマに絞ったスピンアウトバージョンの検討を進めていく予定です。
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