ポイント
・6.5万ドル→7.5万ドルへ急騰
・ヘッド&ショルダー完成で底打ち鮮明、200日線突破で「冬の時代」終焉?
・きっかけは国債買入増だがテクニカル要因とショートカバーが主導
・ETFフローは堅調も、買われ過ぎサイン点灯で週末に上昇一服の可能性
昨日一昨日のBTC市場
昨日一昨日のBTC市場は急上昇した。

水曜日の海外時間に6.7万ドル(約1,065万円)を上抜けてヘッドアンドショルダーが完成し、底打ちを鮮明にすると、木曜日には7万ドル(約1,115万円)近辺の200日移動平均線を抜け、今朝方7.5万ドル(約1,195万円)にワンタッチした。
BTCは月初に年初来安値5.7万ドルと戻り高値6.7万ドルの半値押しとなる6.2万ドルでサポートされ、6.5万ドル台半ばまで反発。先週金曜日に予定されていたSECによるClarity法案関連会議を中止したことを受けて6.2万ドル台に値を落とした。しかし、水曜日にホワイトハウスでトランプ大統領も出席して暗号資産サミットが開催されることとなったこともあり、じりじりと値を戻すと、シティが今年後半にはBTCのカストディも提供すると伝わると、水曜日未明に6.5万ドルにワンタッチした。
一方で、前週の米国債入札の不調をきっかけとした世界的金利上昇を嫌気した株安がBTCの上値を重くしていたが、米財務省が長期債買入を1回20億ドルから40億ドルに増額すると、米長期金利が低下し、リスクオンの流れの中でBTCは6.5万ドルを上抜けた。
さらに7月の戻り高値6.7万ドルを上抜けるとヘッドアンドショルダーが完成し、短期勢のショートカバーを巻き込みながら7万ドル近辺に急騰した。Coinglassによれば、この前後3時間で17億ドルの先物ポジションが清算された。
この水準で200日移動平均線に跳ね返されると、続く暗号資産サミットでトランプ大統領が演説でClarity法案の成立を求め、記者団の質問に対し「相当量」のBTC購入を検討しているとしたこともあり、BTCは底堅く推移する一方、大統領が「経済的D-Day」とイランへの経済制裁を強めるとしたことで原油価格が上昇し、上値の重しとなり、6.9万ドル近辺で一進一退の展開が続いた。
しかし木曜日のETFフローが+517百万ドルと大幅なプラスとなったこともあり、200日移動平均線を上抜けると、10億ドル規模のショートカバーを誘発した。ベッセント財務長官がイランへの経済制裁を来週月曜日に発表するとした一方、追加の軍事行動を否定し、またCFTCが暗号資産関連会議でClarity法案が成立しなかった場合に備えて新たな規制を準備するとしたこともあり、今朝方7.5万ドルにワンタッチしている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は上値余地を探る展開か。
BTCは戻り高値6.7万ドルを抜けてヘッドアンドショルダーが完成し底打ちを鮮明にすると、5月の戻り高値との半値戻しと200日移動平均線が重なる7万ドルもあっさり上抜けた。この200日移動平均線は4年サイクルにおける「冬の時代」の終わりを告げる重要なポイントだ。
きっかけは米財務省による国債買入増額だ。これが量的緩和(QE)だと一部で指摘された。しかし、これは新規ドル発行を原資にFRBが国債を購入するQEとは異なり、おそらくは短期国債を原資に財務省が長期国債を購入する、いわば国債の発行年限の短期化だ。
短期債の増発で短期金利が上昇し政策金利を上回ればFRBが短期債を購入する「ステルスQE」となる可能性はあるが、1回20億ドル程度の購入増はQEとはかけ離れている。すなわち、この買入増はきっかけに過ぎず、実際、国債金利は元の水準に戻りつつあるが、BTC価格は上昇を続けている。
ここまで急騰したのは、テクニカルが好転し、デリバティブポジションの大量清算が発生したことが大きい。しかし、それ以上に、BTCの4年サイクルでのボトムアウトが到来したとの見方が広がったことが大きいと考える。
BTCはマイニングによる供給要因で4年サイクルを描く傾向があるが、これまでのパターンでは半減期の1年半後にピークアウトすると1年間の下落局面「冬の時代」を迎えることが知られている。このパターンで言えばピーク2025年10月から10か月が経過しボトムが近づいたという見方が広がっていた。また8月・9月は季節的にBTCが弱い時期なので、どこかでボトムをつけるのではと警戒されていた。
そうした中、短期勢はもう一段の下げを見てショートポジションを積み上げ、長期投資家は「落ちてくるナイフは掴むな」とばかりに様子見を強めていた。そういった燃料が充満していたところに、今回の国債買入増が火をつけた格好だろう。
200日移動平均線を抜けたことで買い遅れた投資家のETFを通じた資金流入が見込まれる中、BTCはGW中の戻り高値8.2万ドルを目指して上値余地を探る展開が予想されるが、テクニカル的には新高値更新の6手目でRSIも80台と買われ過ぎの様相を呈しており、ETFフローが途切れる週末にはいったん上昇が一服する可能性がある。
詳しい解説は楽天ウォレットの公式Youtubeをご覧ください。
https://www.youtube.com/channel/UC4-Me_feeufiLDesfs6x23g
※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
※この記事では、投資判断の参考のための情報提供を行っておりますが、銘柄推奨や投資活動の勧誘を目的としておりません。また、楽天ウォレットとしても投資勧誘や断定的な予測をおこなうものではありません。
※発信された情報に将来の予想が含まれることがありますが、発信者個人の見解であり、またその正確性、信頼性を保証するものではありません。投資の最終判断は、ご自身で行っていただきますようお願い致します。


