CoinGecko(コインゲッコー)が7月29日に公開した調査レポート「Exchanges Reshaping Traditional Asset Trading Report 2026」によると、貴金属、米国株、商品、グローバル指数、外国為替など、暗号資産取引所で扱われるトークン化された伝統的資産の時価総額が2025年1月1日の14億1000万ドル(2256億円、1ドル=160円換算)から2026年6月30日に65億9000万ドル(1兆544億円)へ拡大した。2026年2月5日には75億ドル(1兆2000億円)のピークをつけている。
取引高の伸びはさらに大きい。この市場の取引高は2026年上半期だけで1兆4500億ドル(232兆円)に達し、2025年通年の10倍に相当する。パーペチュアル(永久先物)の建玉残高も2025年初の6000万ドル(96億円)から2026年6月30日に46億7000万ドル(7472億円)へと77倍に膨らんだ。
主役は貴金属から米国株へ移っている。米国株の取引高は6月に前月比337.4%増の1898億4000万ドル(30兆3744億円)となり、初めて貴金属を上回った。半導体関連銘柄やSpaceX(スペースX)のIPO期待が背景にある。
取引はデリバティブに集中しており、現物の比率は6月時点で1.5%にとどまる。取引所別ではBinance(バイナンス)が6月に主要6社合計のうちの58.9%を占め、MEXC(エムイーエックスシー)は貴金属で一時首位に立った。
これは、中央集権型取引所(CEX)の競争軸が暗号資産の品ぞろえから、あらゆる資産を24時間扱えるインフラへ移りつつあることを意味する。
日本では7月15日に暗号資産規制を資金決済法から金融商品取引法へ移管する改正法が成立したが、国内業者のレバレッジ上限は個人で2倍にとどまり、株式パーペチュアルやトークン化株式は提供されていない。国内投資家がこの潮流に参加する手段は限られている。
|文・編集:井上 俊彦
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