リップル、機関向けRLUSD発行基盤「Ripple Mint」を開始──5つのネットワークへの追加展開に続き

・リップルは、機関がAPIまたはウェブインターフェースを通じて、RLUSDの発行・償還手続き、ブリッジ、管理を行える「Ripple Mint」を開始した。
・同プラットフォームは、暗号資産取引所、マーケットメーカー、フィンテック企業向けに、自動化ツール、Webhook、取引の全過程を追跡する機能を提供する。
・RLUSDの時価総額は約16億ドルまで拡大し、6月28日時点ではXRP Ledger上の流通量が全体の過半を占めている。

リップル、RLUSDの発行・財務管理に対応する機関向けAPIを提供

リップルは7月23日(木)、企業がウェブインターフェースまたはAPI連携を通じて、Ripple USD(RLUSD)の発行・償還手続き、ブリッジ、管理を行える新たな機関向けプラットフォーム「Ripple Mint」を開始したと発表した。

公式発表によると、Ripple Mintは、ステーブルコインを用いた財務管理業務の自動化を目指す暗号資産取引所、マーケットメーカー、決済事業者、その他の機関利用者向けに設計されている。利用者はAPIとリアルタイムのWebhook通知を活用し、RLUSDの発行・償還などの業務フローを自社システムに直接組み込める。

Ripple Mintを利用することで、機関はリップルを通じてRLUSDの発行・償還手続きを直接行えるほか、対応するブロックチェーン間でRLUSDをブリッジできる。また、口座残高を照会し、発行から償還までの一連のプロセスを通じて取引状況を追跡することも可能だ。

RLUSDは、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の規制下にある信託会社Standard Custody & Trust Companyが発行している。RLUSDは、分別管理された準備金口座に保有される現金および現金同等物によって、1対1の割合で完全に裏付けられている。

リップルによると、Ripple Mintは既存の機関向けRLUSD顧客が直ちに利用できる。

RLUSDの時価総額は16億ドルに──流通量でXRP Ledgerがイーサリアムを上回る

Ripple Mintの開始は、RLUSDの対応ネットワークが、当初展開されていたXRP Ledgerとイーサリアム以外にも拡大したことに続く動きだ。

リップルは最近、Base、Ink、Optimism、Unichain、XRPL EVM Sidechainへの対応を追加した。また、中央集権型取引所、分散型金融(DeFi)プロトコル、決済アプリケーション、その他のオンチェーン金融インフラを通じた利用機会も拡大している。

RLUSDは、NYDFSの承認を受けて2024年12月17日に世界展開を開始して以来、最も急速に成長している規制対象ステーブルコインの一つとなっている。CoinMarketCapのデータによると、RLUSDの時価総額は7月23日時点で約16億ドルに達した。

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<Ripple USD(RLUSD)の時価総額は2026年7月23日時点で16億ドルに到達|CoinMarketCap>

2026年6月28日、XRP Ledger上のRLUSD流通量が初めてイーサリアムを上回り、RLUSDの流通量が最も多いネットワークとなった。

分析プラットフォームXRPInsightsによると、XRPL上で流通するRLUSDは約8億1000万ドルに増加し、総供給量の51.7%を占めた。一方、イーサリアム上の流通量は約7億5600万ドルで、全体の48.3%だった。

これは、1カ月前にはイーサリアム上の流通量がXRPLを3億ドル以上上回っていた状況からの大きな変化となる。

この流通先の変化は、リップルがイーサリアム互換エコシステム全体でRLUSDの利用機会を広げる一方、機関によるRLUSDの採用が、XRP Ledgerを中心とする決済インフラで進みつつある可能性を示している。

リップルはXRPL EVM Sidechainを、イーサリアムの開発者エコシステムとXRP Ledgerの決済インフラを結ぶ橋渡しとして位置付けている。これにより、RLUSDをDeFiやマルチチェーン金融で利用できるようにするとともに、対応チェーン上の流動性、決済、スワップ、担保、支払いにおいて、XRPが補完的な役割を担うとしている。

Ripple Mintによって機関がAPIを介してRLUSD関連業務を自動化できる環境が整い、マルチチェーン展開も拡大するなか、リップルはRLUSDを単なる米ドル連動型デジタル資産ではなく、規制対象ステーブルコインのインフラとして位置付けようとしているとみられる。

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