ポイント
・6.6万ドルを挟んで高値圏もみ合い
・イラン情勢で上値重い
・ETF流入継続で下支え
・Clarity法案が最大注目
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は高値圏でのもみ合いとなった。

6.7万ドル(約1090万円)手前で上値を重くすると、6.6万ドル(約1075万円)を挟んでもみ合い推移に終始した。 BTCは年初来安値の5.7万ドル台で切り返すと、先週のCPIやPPIが弱く利下げ見通しが強まったことから水曜日に6.5万ドル台半ばまで値を伸ばした。
半導体株の失速で一時6.2万ドル台に値を落としたが、半導体株の回復に加え、週明けに仲介国による10日間の停戦提案が浮上すると6.5万ドル台後半に値を伸ばし、ホワイトハウスが倫理規定で合意したことで6.6万ドルに到達。さらにFOXのインタビューでベッセント財務長官が「法案成立にあと1ヤードだ」と発言すると、昨日未明に6.7万ドルにあと一歩まで迫った。
しかし、トランプ大統領が和平交渉再開に慎重な姿勢を見せると上昇は一服した。 イラン政府による外交努力が続く一方、フーシ派によるバブエルマンデブ海峡封鎖宣言により原油価格が上昇すると、午後にかけてBTCは6.6万ドルを割り込む場面も見られた。海外時間に入り、トランプ大統領が「ホルムズ海峡でタンカーが攻撃されるたびにイラン国内の橋と発電所を攻撃する」と投稿したこともあり、BTCは6.5万ドル台半ばに値を落とした。
しかし米株市場がオープンすると切り返し、Clarity法案の草案が公開されると6.6万ドル台半ばに値を戻した。
予想市場で同法案の年内可決確率が低下する中、BTCは上値を重くすると、GAFAM決算の第一弾であるGoogle(Alphabet)を無難に通過。一方でフーシ派が紅海で2隻のタンカーを攻撃するなど硬軟材料が交錯する中、BTCは6.6万ドルを挟んでもみ合い推移を続けている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は、引き続き底値を固める展開を予想する。
BTCは底固めの第一関門である6.7万ドルにあと一歩まで迫ると、6.6万ドル近辺で下げ渋っている。この水準は6月の戻り高値かつ5月の戻り高値8.2万ドルからのフィボナッチ38.2%戻しとも重なる重要なレジスタンスで、一旦跳ね返されるのは自然な展開だ。それでも高値圏でもみ合っていることは心強い。
ETFフローは6営業日連続の流入。日次の流入額もまだ2億ドル前後だが徐々に増え始めている。半導体ブームが一段落し、その後の反落も一服したことでフローが戻り始めており、相場を下支えしている。
イラン情勢は引き続き混沌としている。イラン政府、米政権ともに和平協議再開を模索しているが、革命防衛隊の強硬姿勢が障害となっている構図を指摘する声が高まっており、決定的な衝突は避けられているが、まだ予断を許さない状況が続いている。
こうした中、6.7万ドル突破にはもう一段の材料が欲しいところで、Clarity法案への注目が高まっている。共和党が公表した草案では、大統領・副大統領・連邦議会議員・連邦裁判所判事ら連邦当局者とその配偶者が、在任中に暗号資産を発行・スポンサーして報酬を得ることを禁じ、米司法省に執行権限を与えている。民主党は州政府の司法省に権限を与えていない点、家族に制限が及んでいない点を問題視している模様だ。またウィット氏によれば過去の取引についての遡及も主張している模様だ。
常識的に考えれば、連邦法の執行機関を州政府に認めれば、政治的な執行が濫発しかねない。また、家族にまで制限が及ぶような話もあまり聞かない。遡及適用は明らかに違憲の疑いがある。要は民主党の主張に無理があるのだが、そうは言っても野党の一定の賛成がなければ法案は前に進まない状況で、予想市場での年内成立確率は5割から4割に低下した。今後は法案の是非よりも、クリプトロビーとインセンティブ付与による切り崩し工作が焦点となりそうだ。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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