・Tradableは、最大10億ドル相当のプライベートクレジット資産をステラ・ブロックチェーン上でトークン化し、機関投資家によるRWA(現実資産)の活用を拡大する。
・今回の連携は、Tradableがすでに約30件の機関投資家向け投資案件で構築している、17億ドル規模のトークン化プライベートクレジット・ポートフォリオを基盤とする。
・ステラ上のオンチェーンRWA総額は約30億ドルに拡大しており、主要ブロックチェーン間のトークン化競争が激化するなか、ソラナに迫る規模となっている。
Tradable、最大10億ドルの機関投資家向けプライベートクレジットのトークン化先にステラを選定
プライベート資産のマーケットプレイス兼トークン化プラットフォームを運営するTradableは7月15日、最大10億ドル相当のプライベートクレジット資産をステラ・ブロックチェーン上でトークン化すると発表した。急速に拡大するRWA分野におけるステラの存在感を、さらに高める動きとなる。
ステラの公式発表によると、今回の提携により、機関投資家向けの資産運用会社は、規制された従来型金融市場で求められる投資家の受け入れ手続きやコンプライアンス対応を維持しながら、ブロックチェーンを活用したプライベートクレジット投資商品を発行できるようになる。
Tradableは、今回の提携について、プライベートクレジットを裏付けとするトークン化投資商品を通じ、ブロックチェーン上でオルタナティブ資産を提供する同社の戦略を前進させるものだと説明した。
「ステラのような機関投資家向けのエコシステムと提携できることをうれしく思う。資産をステラ・ブロックチェーン上に展開することで、Tradableは次世代のオルタナティブ資産インフラを構築するという目標に向け、引き続き取り組んでいく」─Tradableのアレックス・コルドーバーCEO
ステラ側は、同ネットワークの基盤について、規制対象となる金融機関向けに設計されている一方、競合するブロックチェーンと比べて比較的低い運用コストを実現していると説明した。
「Tradableが最大10億ドルのプライベートクレジットをステラ上で展開すると決定したことは、企業が金融資産を大規模にオンチェーン化する基盤として、ステラを選んでいることを明確に示している」─ステラ開発財団のデネル・ディクソンCEO
今回の発表は、Tradableが2025年に達成した実績に続くものでもある。同社は当時、約30件の機関投資家向けプライベートクレジット投資、総額17億ドルを完全にトークン化しており、ブロックチェーンを活用した資産発行に対する機関投資家の需要拡大を示していた。
ステラ、RWA導入規模でソラナに迫る
Tradableとの提携により、ステラは世界最大級のトークン化ネットワークの一つとして、その地位をさらに強化することになる。
RWA.xyzによると、ステラ上で流通するRWAの総額は現在約30億ドルに達し、ブロックチェーン別で4位となっている。主要ブロックチェーン間の競争が激化するなか、ソラナのオンチェーンRWA総額に次ぐ位置につけている。
過去30日間で、ステラ上の流通RWA総額は6.8%増加し、資産の移転額は約29%増の8億6000万ドルとなった。同ネットワークでは70種類のトークン化資産が展開され、RWA保有者数は約1万8000人に上る。ステラ上でネイティブ発行されたステーブルコインの時価総額も、3億5000万ドルに近づいている。

ステラ上で最大の資産区分は米国債関連商品で、その規模は約12億ドルに上る。これに、アクティブ運用戦略の7億1400万ドル、企業向けクレジットの5億1300万ドルが続く。
米国以外の政府債務も約5億600万ドルを占めており、トークン化債券分野におけるステラの優位性が高まっていることを示している。
発行体別では、Spikoが約13億ドルのトークン化資産を展開し、ステラ上で最大の発行体となっている。これに、Franklin Templeton Benji Investmentsが5億8300万ドルで続く。Ondo FinanceとRealizのトークン化資産額は、それぞれ5億3300万ドルと5億ドルとなっている。

ステラが急速に成長する一方、トークン化金融市場では依然としてイーサリアムが首位に立っている。イーサリアム上のRWA総額は約155億ドルに上り、BNBチェーンが約52億ドルで続く。
ただし、Tradableが最大10億ドルの資産をステラ上で展開するという今回の方針は、機関投資家が手数料の低い特化型ネットワークを検討する動きが強まっていることを示唆している。
Tradableとの提携により、機関投資家向けプライベートクレジットがさらに最大10億ドル規模で加わると見込まれるなか、ステラはソラナを上回り、伝統的な資本市場向けにサービスを提供する主要ブロックチェーンの一つとしての地位をさらに固める可能性がある。


