・リップルはルクセンブルクで、MiCAに基づく暗号資産サービスプロバイダーの正式ライセンスを取得した。これにより、欧州経済領域の全30カ国で規制に準拠した事業を展開できるようになった。
・今回の認可は、MiCAに基づく暗号資産サービス事業者の移行期間が7月1日に終了してから数日後に発表された。一方、テザーやバイナンスなどの競合企業は、欧州事業の一部を縮小している。
・エックス・アール・ピー(XRP)は1.18ドルから1.14ドルまで反落した。テクニカル指標は、上値に複数の抵抗帯が集中していることを示している。
欧州が単一暗号資産市場を開くなか、リップルがMiCAライセンスを取得
リップルは、ルクセンブルクの金融規制当局である金融セクター監督委員会から暗号資産サービスプロバイダーライセンスを取得し、欧州連合の暗号資産市場規制、MiCAに基づく全面認可を取得した数少ない大手デジタル資産企業の一つとなった。
7月6日月曜日に発表された今回の認可により、リップルはMiCAのパスポーティング制度を通じて、欧州経済領域に加盟する全30カ国で、規制に準拠したデジタル資産サービスを提供できるようになった。
「正式に決定した。リップルはEUのCASPライセンスを取得した。これでMiCAに完全準拠し、拡大する欧州の暗号資産需要に応える準備が整った」──リップルのX
今回の正式認可は、リップルが6月23日にCSSFから取得した、最終条件付きの予備承認であるグリーンライトレターに続くものだ。これにより、7月1日の移行期間終了後も、MiCAに準拠して欧州で暗号資産サービスを提供するための体制が整った。
リップルは、RLUSDを軸とするステーブルコイン戦略や法人向け決済事業と並行して欧州での事業基盤を拡大しており、ルクセンブルクを欧州における主要な規制拠点の一つと位置付けている。
MiCAが欧州の暗号資産勢力図を再編、テザーはUSDTの認可を見送り、バイナンスはEU事業を縮小
リップルは、世界で保有する規制関連ライセンスが75件を超えたと明らかにした。一方、大手暗号資産企業の間では、欧州市場からの撤退や事業縮小を巡る対応が課題となっている。
MiCAに基づく暗号資産サービス事業者の移行期間が7月1日に終了したことを受け、複数の大手暗号資産企業は、新たなライセンス要件や準備資産要件への対応を迫られている。
テザーは、準備資産の一定割合をEU域内の信用機関への預金として保有することなど、MiCAの準備資産要件に反対し、USDTをMiCA準拠させるためのEUでの認可取得を見送っている。
同社のパオロ・アルドイノCEOは、短期米国債で準備資産を保有する場合と比べ、こうした規則は準備資産の運用効率を低下させると主張した。
一方、バイナンスは2025年3月までに、欧州経済領域の利用者を対象として、USDTなどMiCAに準拠していないステーブルコインの現物取引ペアや関連サービスを制限した。さらに同社は2026年6月、ギリシャで進めていたMiCAライセンス申請を取り下げ、7月1日の移行期間終了までに認可を取得できなかった。
このため、一部のEU利用者は国やアカウントの状況に応じてサービスの影響を受ける可能性があり、バイナンスが対象者に個別に案内している。顧客資産へのアクセスは引き続き維持されるとしている。
XRP価格予測:規制面の進展も、低調な出来高と弱いモメンタムが上値を抑える
XRPは7月最初の4取引日で約13.5%上昇し、約1.04ドルから1.18ドルまで値を上げた。しかし、心理的節目である1.20ドル付近で強い抵抗に直面した。
リップルによるMiCAライセンス取得の発表後、XRPは1.14ドル付近まで反落した。規制認可への期待が事前の上昇に一定程度織り込まれ、発表後に利益確定売りが出た可能性を示している。

予測市場では、XRPの7月中の値動きについて、緩やかな上昇を見込む取引が優勢となっている。
7月の価格目標を対象とする予測市場では、XRPが月内に1.20ドルを上回る確率が約72%とされている。
テクニカル面では、短期的なモメンタムが悪化している。
月曜日の反落局面における出来高は、前週の上昇を支えた買いの出来高を明らかに下回っており、買い手の勢いが弱まっていることを示している。
4時間足では、XRPが5期間、8期間、13期間の単純移動平均線を下回っており、短期的なモメンタムは依然として弱気側に傾いている。

パラボリックSARも価格の上側に転じた。
この指標は、下落トレンドが生じ始めると価格の上に、上昇トレンドでは価格の下に、相場に追随する点を表示する。
現在は点が価格の上に位置しており、弱気のモメンタムが優勢であることを示している。主要な上値抵抗帯を突破するには、出来高が大幅に増加する必要がある。
XRPが1.00ドルを下回る確率は約41%まで低下した一方、1.40ドルを上回るとの予想は約18%まで急激に低下している。これは、トレーダーがより緩やかな上昇を見込んでいることを示している。
強気派にとっては、1.15~1.16ドルの水準を回復することが、買いの勢いが戻り始めた最初の兆候となる。さらに1.20ドルを明確に上抜ければ、1.30ドルに向かう道が再び開かれる可能性がある。
一方、1.12~1.13ドル付近の支持帯を維持できなければ、XRPは心理的に重要な1.00ドルの水準を再び試す展開となる可能性がある。
トレーダーは引き続き、MiCA施行後の欧州暗号資産市場への資金流入を見極めている。


