米証券取引委員会(SEC)のPaul Atkins(ポール・アトキンス)委員長は、急成長する予測市場を米商品先物取引委員会(CFTC)が十分に監督できるのかという懸念が出る中、CFTCのMichael Selig(マイケル・セリグ)委員長を擁護した。
米ニュース専門テレビ局CNBCのインタビューで、アトキンス氏はCFTCに予測市場を監督する十分な予算があるのかを問われた。
2027会計年度に向け、CFTCは議会に4億1000万ドル(約656億円、1ドル=160円換算)の予算を要請している。これは前年度比で約12.3%の増加となる。一方、SECの予算要求は19億800万ドルで、2026会計年度からは減少している。
職員数でもSECは4000人超を抱えるのに対し、CFTCの2027年度予算資料では650 FTE(フルタイム当量)が示されている。
それでもアトキンス氏は、セリグ氏について「有能だ」と評価した。同氏は、セリグ氏がCFTCで「素晴らしい仕事をしている」と述べ、世界中で取引されている革新的な商品の扱いを整理しようとしていると説明した。
予測市場は、ワールドカップでどのチームが勝つか、米国が「宇宙人の存在を確認する」時期はいつかといった出来事に対して取引できる市場だ。Polymarket(ポリマーケット)やKalshi(カルシ)といった企業は、特に2024年の米大統領選後に注目を集め、それぞれ数十億ドル規模の評価を受けるまでに成長している。
CFTCはここ1年、スポーツベッティングに関連する予測市場をめぐり、州当局との対立を深めてきた。セリグ氏は、CFTC登録市場に対する「専属的管轄権」を維持する姿勢を強めており、複数の州を相手に訴訟を起こしている。一方、州側はスポーツベッティングの規制権限は州にあると主張している。
さらにCFTCは先週、予測市場におけるスポーツベッティングを大枠で認める一方、テロや暗殺に関する賭けには制限を設ける包括的な規則案を公表した。
ただし、CFTCの体制面には課題もある。現在、同委員会で在任している委員はセリグ氏のみで、4つの委員ポストが空席となっている。
CFTCは今後、暗号資産(仮想通貨)業界の規制でも大きな役割を担う可能性がある。議会では、デジタル資産市場を初めて連邦レベルで包括的に規制する法案の審議が進んでおり、成立すればCFTCに広範な権限が与えられる見通しだ。セリグ氏はXへの投稿で、CFTCが採用を進めており、インサイダー取引の検知などにAIも活用していると述べている。
|文・編集:Shoko Galaviz
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