経営破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの創設者で元最高経営責任者(CEO)のSam Bankman-Fried(サム・バンクマン=フリード)氏が、トランプ大統領に対し、恩赦を正式に申請していたことが明らかになった。
申請書は、係属中の恩赦案件を掲載する司法省恩赦弁護士事務所のウェブサイトに掲載されたもので、6月1日時点で「保留中」とされている。
申請区分は、早期釈放を伴わず刑期満了後に市民権の一部回復などを認める「刑期満了後の恩赦」に分類されている。
バンクマン=フリード氏は2023年11月、FTXと関連するトレーディング会社Alameda Research(アラメダ・リサーチ)において顧客資金の不正使用を画策したとして、詐欺、共謀、資金洗浄など7つの罪で陪審員により有罪評決を受けた。
翌2024年3月には禁錮25年と約110億ドル(約1兆7600億円、1ドル=160円換算)の没収命令が言い渡されている。
一連の事件は、暗号資産業界史上最大級の金融詐欺の一つとして広く認識されている。
同氏は最近、Xアカウントでほぼ連日の投稿を続けており、トランプ氏の立場への同調姿勢を強めている。
2月には、まだ策定中の暗号資産市場構造法案「クラリティ法案(CLARITY Act)」への支持を表明し、民主・共和両党の上院議員から「恩赦狙いだ」と一斉に批判を浴びた。
また、トランプ政権2期目におけるS&P500種株価指数の上昇を強調するなど、政権の実績を持ち上げる投稿も目立つ。
トランプ大統領は1月のニューヨーク・タイムズのインタビューでバンクマン=フリード氏への恩赦を明確に否定している。
一方で在任中、Binance(バイナンス)創業者のCZことChangpeng Zhao(チャンポン・ジャオ)氏ら著名な暗号資産関係者には恩赦を与えており、申請の行方が注目される。
|文・編集:井上 俊彦
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