暗号資産(仮想通貨)決済ネットワークのMoonPay(ムーンペイ)は、クロスチェーン・ルーティングと流動性インフラを手がけるDecent.xyz(ディーセント.xyz、以下「ディーセント」)を買収し、新サービス「MoonPay Trade」をローンチしたと発表した。買収額は公表されていない。
MoonPay Tradeは、金融機関、企業、アプリケーションが単一のAPIを通じて、さまざまなブロックチェーンやプロトコルにアクセスできる技術基盤だ。オンチェーンの流動性は多数のチェーン、取引の場、プロトコルに分散しており、それらへ個別に接続するには大きな開発負担がかかる。MoonPay Tradeはこの複雑さをまとめ、オンチェーン取引の実行、決済、変換、支払いを一つの統合で扱えるようにする。
同サービスは、ディーセントの独自ルーティングアルゴリズム、ブリッジ基盤、流動性レイヤーに、ムーンペイの法定通貨オン・オフランプとコンプライアンス基盤を組み合わせる。120以上の法定通貨と、Ethereum(イーサリアム)、Solana(ソラナ)、Base(ベース)、Hyperliquid(ハイパーリキッド)、Bitcoin(ビットコイン)を含む200以上のブロックチェーンやプロトコルに対応する。
ムーンペイのIvan Soto-Wright(アイバン・ソトライト)CEOは、機関投資家はトークン化ファンドを扱い、チェーン間で担保を動かし、複数通貨で決済していると述べ、MoonPay Tradeはそれらを一つのプラットフォームにまとめるものだと説明した。
ムーンペイは2026年に入ってから、買収を加速している。これまでにソラナ系取引インフラのDFlow(ディーフロー)、AI取引ツールのDawn(ドーン)、暗号資産鍵管理インフラのSodot(ソドット)を買収しており、今回のディーセント買収は少なくとも今年4件目となる。昨年にはMeso(メソ)、Iron(アイロン)、Helio(ヘリオ)も取得している。
ディーセントは2021年創業で、当初は音楽NFTプロジェクトとして始まり、その後クロスチェーン流動性とチェーン抽象化UXへ軸足を移した。今回の買収により、ムーンペイは法定通貨とオンチェーン実行・決済をつなぐ統合インフラ企業としての展開をさらに強める。
|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock



