Circle、USDCの凍結対応で批判に直面

暗号資産(仮想通貨)調査で知られるZachXBTが、ステーブルコインUSDコイン(USDC)の発行元であるCircle(サークル)のコンプライアンス対応について批判を展開している。X上で公開された長文スレッドおよび報告によると、2022年以降、少なくとも4億2000万ドル(約650億円、1ドル=155円換算)以上に相当する不正資金に対し、十分な凍結対応が行われていない。

ZachXBTは、合計15件の事例を挙げ、サークルが「最小限の対応しか取らなかった」と指摘した。USDCは、米ドルに1対1でペッグされた中央集権型ステーブルコインであり、規制遵守と安全性を強みとして市場に提供されている。

同氏は、「USDCは強力なコンプライアンス体制を持つとされているが、実際の対応にはギャップがある」と主張。特に、トークンコントラクトには凍結およびブラックリスト機能が存在し、利用規約でも疑わしい活動に対してアクセス制限が可能と明記されている点を強調した。

Drift事件での対応に疑問

最も新しい事例として挙げられたのが、先日発生したDrift Protocol(ドリフト・プロトコル)の大規模ハッキング事件だ。この事件では約2億8000万ドル相当の被害が発生したとされる。

ZachXBTによると、攻撃者は約2億3200万USDCをブリッジし、6時間以上にわたり100回以上のトランザクションを実行した。しかし、その間にUSDCの凍結措置は講じられなかったと指摘している。

過去の事例でも対応遅れ

ZachXBTは、2025年5月に発生したCetus Protocolのハッキング(約2億2300万ドル規模)についても言及している。このケースでは、約6100万USDCがSui(スイ)からイーサリアムへ移動され、関係者がサークルに凍結を要請したにもかかわらず、ブラックリスト登録は約1カ月経ってから行われたという。

その時点では、すでに資金はイーサリアム(ETH)へ変換されており、凍結の効果は限定的だったとされる。

「法的要件に基づく対応」:サークル

これに対しサークルは、「制裁や法執行機関の命令、裁判所の要請に基づき、法の支配とユーザーの権利・プライバシーを尊重しながら資産凍結を行う」と説明している。

また、今回のドリフト事件については、「デジタル資産エコシステム全体における連携と責任強化の必要性を示すもの」とコメントし、単独企業の対応だけでは限界があるとの認識を示した。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Shutterstock

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