米ブロックチェーン分析企業TRM Labsが最新のブログ記事で明らかにしたところによると、イラン国内の暗号資産(仮想通貨)取引量は2月27日から3月1日にかけて、インターネット遮断や市場ストレスにより約80%縮小したものの、基盤となるインフラは健全性を保っているという。
記事では、主要な取引所であるNobitexなどが稼働を続けつつも、引き出しの一時制限や注文板の薄さなどリスク管理体制に移行したことが指摘された。また、イラン中央銀行の指示でドル連動ステーブルコインのテザー(USDT)とイランの通貨であるトマンの取引が一時停止されるなど、取引環境は逼迫しており、これらの要因が取引量の縮小につながっていると分析されている。
取引量急減は一時的な流動性圧縮や接続不安定によるものであり、システム全体が崩壊したという証拠はないとTRM Labsは評価している。実際、2025年初頭から現在(2026年3月)までの総取引高は約110億ドル(約1兆7050億円、1ドル=155円換算)超と比較的大きな市場規模を維持している。
また、TRM Labsは「資本逃避」の必要性について慎重な見方を示しており、Nobitexなどで見られた資金移動は、通常の運用範囲内であり、通信規制など機械的要因が影響している可能性が高いと指摘している。こうした評価は、対外制裁や経済不安の中でもイランの暗号資産市場の構造が比較的強固であることを示唆するものだ。
|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
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