マーケティング支援事業を展開する東証グロース上場のアライドアーキテクツは2月26日、利回り型ステーブルコイン「APYX(エイピックス)」プロジェクトのシードラウンドへの出資を発表した。
同ラウンドに参加する日本企業は同社のみで、米大手暗号資産取引所のKrakenやニューヨーク証券取引所上場のBitGo、DeFi領域で実績を持つGauntletなど、著名なグローバル企業と並んでの参画となる。
APYXは、ビットコインなどのデジタル資産を保有するDAT(Digital Asset Treasury)企業が発行する優先株(一例としてStrategy社の「STRC」などが挙げられている)の配当を原資として、ユーザーに利回りを提供する次世代型のステーブルコインとのことだ。
既存の主要なステーブルコインはそれ自体が利回りを生まず、インフレ下では実質的な価値が目減りするという構造的な課題を抱えていた。本プロジェクトは、この課題を解決する新しいモデルとして設計されている。
トークンは、基本となる「apxUSD」と、利回りが付く「apyUSD」の2層構造を採用。

ユーザーが法定通貨を預け入れるとapxUSDが発行され、APYXはその資金でDAT企業の優先株を購入する。
さらにユーザーがapxUSDをロック(預け入れ)するとapyUSDを受け取ることができ、優先株から生じた配当が利回りとして還元される仕組み。
システム全体として、apyUSDをロックするユーザーが少ないほど、個々の利回りが上昇するアルゴリズムが組み込まれているとのことだ。
プロジェクトは、米ナスダック上場のDeFi Development Corpが主導する。
今月中にイーサリアム(Ethereum)ネットワーク上でローンチし、その後はソラナ(Solana)への対応も予定しているという。
アライドアーキテクツは1月に最高暗号資産責任者(CCO)の役職を新設し、ソラナのスーパーチームジャパン前代表である大木悠氏を起用した。
大木CCOは今回の出資について、「DAT優先株を担保とするステーブルコインは従来にないイノベーティブな試み」と評価。その上で、「DAT企業にとって新たな資金調達手段となる可能性もあり得ることから、本出資を通じてその実務的知見を蓄積していきたい」とコメントしている。
|文:栃山直樹
|画像:リリースから