Mastercard(マスターカード)とBVNKは10月15日、法定通貨とステーブルコインの機能を統合する「グローバルマネープラットフォーム」の提供を開始したと発表した。
Mastercardが8月にBVNKの買収を完了して以降、両社の機能を統合する初の大型案件となる。
同プラットフォームはモジュール式のインフラ層で、銀行やフィンテック企業、一般企業は単一のAPIを通じて、法定通貨とステーブルコインを並べて保有できる複数通貨口座や両替、ステーブルコイン連動カードを自社の商品に組み込める。
残高は、加盟店での支払いや、送金網であるMastercard Moveを通じた現地通貨建ての銀行振込に使える。初期導入企業にはNuvei(ヌーベイ)やMarqeta(マルケタ)などが名を連ねる。
Mastercardはこれを「マルチマネー」の未来に向けた基盤と位置づけている。今後は、AIエージェントが取引を担うエージェント型商取引やトークン化預金にも対応する計画だ。
同社のRaj Dhamodharan(ラージ・ダモダラン)氏は「商取引の未来は、複数の形態のマネーの相互運用性の上に築かれると我々は考えている」と述べた。
同社は3月、BVNKを最大18億ドル(約2880億円)(1ドル=160円換算)で買収することで合意した。7月にはVisa(ビザ)も金融機関向けのステーブルコイン基盤を発表しており、決済大手の競争が本格化している。
DefiLlamaによると、ステーブルコインの時価総額は約3031億ドル(約48兆5000億円)で、ほぼ横ばいで推移している。
日本では、3メガバンクが共同で発行するステーブルコインについて、2026年度中に実取引を始める計画だ。国際的な決済網とどう接続するかが、今後の普及の鍵となる。
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|文・編集:井上 俊彦
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