米証券取引委員会(SEC)のHester M. Peirce(ヘスター・M・パース)委員は9月26日、10月2日付で退任するとXへの投稿で公表した。9月21日付の大統領宛て辞表を公開したもので、具体的な退任理由は示していない。
パース委員は辞表で、SECで米国に奉仕できたことは「職業人生における名誉だった」と振り返った。個人の選択の自由と、取引への信頼を支える適切な規制の両立が重要だと説明し、現執行部とSEC職員が今後もその均衡を実現していくとの考えを示した。

パース委員は2018年1月、SEC委員に初めて就任した。2020年8月には2期目の委員として宣誓し、任期は2025年6月5日までとされていた。その後も委員として職務を続けてきた。
暗号資産(仮想通貨)分野では、イノベーションを重視する規制姿勢で知られる。2018年、SECによるビットコイン関連の上場投資商品への判断に反対意見を示したことをきっかけに、「Crypto Mom(クリプトママ)」の呼び名が定着した。
2025年には、SECが設置したクリプト・タスクフォースの責任者に就任した。同組織は、暗号資産に対する連邦証券法の適用範囲を明確にし、投資家保護と技術革新を両立させる規制措置の検討を担っている。
パース委員の在任中、SECは暗号資産に関する制度整備を進めた。2026年8月には、暗号資産を対象とする新規則案「Regulation Crypto Assets」を公表した。同案には、資金調達に関する登録免除や、暗号資産が投資契約の対象から外れる条件を定める仕組みが盛り込まれている。
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|文:平木 昌宏
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