Robinhood、従業員の10%削減へ──組織再編で2800万ドルの費用計上見通し

株式・暗号資産(仮想通貨)取引アプリを手がけるRobinhood Markets(ロビンフッド・マーケッツ)は、フルタイム従業員の約10%を削減する。今回の人員削減は、経営階層を薄くし、プロダクト開発のスピードを高めるための組織再編として位置づけられている。

ロビンフッドのVlad Tenev(ヴラド・テネフ)CEOは、同社がXに投稿した従業員向けメモで、「事業はこれまでになく強い」としながらも、同社の使命を大規模に実現するには、階層の多い組織として運営し続けることはできないと説明した。同氏は「すべての個人が大きな影響を生み出せる、無駄のない、集中したチームでなければならない」と述べた。

テネフ氏はまた、今回の削減は財務状況が強い中で先手を打って実施するものだと強調した。退職する従業員には退職金を含む支援を提供するとしている。一方で、同社は優先分野での戦略的な採用を続け、優秀な人材への投資や先端技術の活用も進める方針だ。

米証券取引委員会(SEC)への8-K提出書類によると、ロビンフッドは今回の再編に伴い、合計2800万ドル(約44億8000万円、1ドル=160円換算)の費用を見込んでいる。内訳は、現金による退職金・福利厚生関連費用が2000万ドル、株式報酬関連費用が800万ドルで、いずれも2026年第2四半期に認識される見通しだ。

今回の組織再編は、同社の暗号資産関連収益と取引高が前年同期比で減少していた時期に行われた。4月には、暗号資産市場の変動が取引活動の重荷となり、ロビンフッドの第1四半期利益は市場予想を下回った。同社の暗号資産収益は1億3400万ドル、暗号資産取引高は240億ドルで、それぞれ前年同期比47%減、48%減となった。

一方で、ロビンフッドは中核の取引事業以外にも事業領域を広げている。カナダのWonderFi(ワンダーファイ)を1億8000万ドルで買収し、約30万人の資金入金済み顧客を獲得したことで、同社の海外顧客基盤は100万人超に拡大した。

予測市場も成長分野の一つとなっている。Bernstein(バーンスタイン)は、FIFAワールドカップ初期段階で予測市場の取引高が過去最高水準に達したことを受け、ロビンフッドが強い追い風を受ける可能性があると指摘した。同社は、ロビンフッドの予測市場事業が2026年に5億8600万ドルの収益を生み、前年比286%増となると予測している。

|文・編集:Shoko Galaviz
|画像:Primakov / Shutterstock.com

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