ゆうちょ銀行は28日、都内で記者発表を行い、2026〜2028年度の中期経営計画について説明した。
計画では、デジタルペイメント事業や市場運用・アセットマネジメント事業など4つの戦略を柱として提示。このうちデジタルペイメント領域では、同行が2026年度中の発行を予定するトークン化預金「ゆうちょDCJPY」の展開にも言及した。
同行は昨年9月、ディーカレットDCPのプラットフォームを活用し、貯金者向けのトークン化預金を発行すると発表していた。
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貯金者は残高の一部を「ゆうちょDCJPY」に変換できるとされ、スマート・コントラクト機能などを通じて多様な事業者との連携を計画している。導入の狙いについては、決済の自動化や省力化、NFTと連動した決済やセキュリティトークン(ST)の売買での活用などを挙げた。

なお、現時点でDCJPYの発行体となっている国内銀行はGMOあおぞらネット銀行のみ。同行代表取締役会長の金子岳人氏は、複数の異なる銀行システムが接続される「マルチバンク化」が進まなければ、手数料負担の軽減といったトークン化預金のメリットが見出しにくい側面があると述べている。
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裏付けが預金である安心感
では、ゆうちょ銀行は「トークン化預金」をどう捉えているのか。「ゆうちょDCJPY」はいつから提供されるのか。
NADA NEWが具体的な発行時期について聞くと、専務執行役の松永恒氏は、「2026年度中」の予定に変更はないと述べたうえで、具体的な時期については「現時点で申し上げられない」とした。
そのうえで、 ステーブルコインやセキュリティトークンなど、ブロックチェーン技術を活用した「貨幣価値を得るもの」は今後も広がるだろうが、トークン化預金の「銀行の負債を前提とした従来型の形」は顧客にとって理解しやすいとの認識を示した。
また、発行体の経営破綻などによる保護対象の点でも、トークン化預金は「基本的にはキャッシュ(現金)と同じ考え方」ができるとし、最大の訴求点と考えていると説明した。
想定するユースケースについては、トークン化預金を「プログラマブルな資産」と位置づけ、「100万円ある残高のうち、50万円は明後日までに使う」「そのうちの5万円は1週間後のコンサートの入場券として使う」といった設定が可能になると説明。個別の設定をそれぞれの残高に対して行えるようになるとした。
セキュリティ・トークンについては、「現在の状況を見守っている段階」と説明。デジタル上で価値を交換する際のリスクなどを見極めたうえで、トークン化預金の「最適なユースケースを考えていく」と述べた。
|取材・文:橋本祐樹
|トップ写真:ゆうちょ銀行の専務執行役を務める松永恒氏



