ポイント
・上値重く7.6万ドル台へ下落
・イラン強硬で原油高・リスクオフ
・トランププット発動も核問題の溝は残る
・Clarity法案は予断許さず綱渡り
昨日のBTC市場
昨日のBTC市場は上値の重い展開となった。

木曜日に7.8万ドル(約1,240万円)近辺から朝方7.7万ドル(約1,225万円)割れに失速し、海外時間には7.6万ドル(約1,205万円)近辺まで値を下げた。 3月末に6.5万ドル近辺で切り返し、順調に値を伸ばしていたBTCだったが、5月6日に8.3万ドル手前で上昇が一服すると、200日移動平均線に上値を抑えられる形で上値を切り下げていった。
Clarity法案の委員会採決への期待感で金曜日未明に8.2万ドルにワンタッチしたものの、採決結果が15-9と本会議通過に微妙なラインだったことから上値を重くした。
米中首脳会談でイランに海峡開放を求めることで一致したものの、むしろ攻撃再開の可能性が高まったとの見方が広がり原油価格が上昇する中、BTCは7.9万ドル近辺に値を下げた。さらに会談で否定された通行料に代わり「海上保険」を検討するとの報道で7.8万ドル割れに値を落とした。
昨日早朝にトランプ大統領が「時間切れが迫っている」とSNSに投稿し、AXIOSがシチュエーションルームで軍事オプションが議論される可能性を報じると、CME先物オープン後に原油価格が108ドル台に上昇。BTCは一時7.7万ドルを割り込んだ。
しかしサポートとなっていた7.8万ドルで跳ね返されると、イラン国営放送が「米国の要求は未だに課題で核問題でも譲歩しない」と報じ、原油価格が反発。BTCも7.6万ドル近辺に値を落とした。 さらにイスファハンで防空システムが作動したとの情報が広がり原油価格は109ドル台に上昇したが、BTCは7.6万ドル近辺で下げ渋った。
トランプ大統領が湾岸諸国からの要請を受け、明日予定していたイラン攻撃を延期したとの報道で原油価格が反落し、BTCは7.7万ドル台を回復したものの、イラン関係者からの強硬発言が続く中、7.7万ドルを挟んでもみ合い推移となっている。
本日のBTC市場
本日のBTC市場は上値の重い展開を予想する。
米中首脳会談では、海峡開放・通行料拒否・イラン核保有不可で一致した。
これに対しイランは「保険料」という新名目で実質通行料を導入し、核問題でも一切譲歩しない強硬姿勢を崩していない。結果、UAE沖やオマーン湾での民間船舶に対する散発攻撃も再び散見され、再攻撃の機運が高まっている。
市場は米中会談で和平打開を期待したが、中国が米国の強硬策を黙認しかねない空気になり、イランは「はしごを外された」格好でさらに硬化している。
ただし今回も「トランププット」が発動した。米国経済を最優先するトランプ大統領は、株価を大きく揺るがす決定は極力避けようとする。一方で、一定の脅しが効かないと交渉にならないのも事実——まさにスーク(市場)のような駆け引きが続いている。こうしたパターンが繰り返される中、市場もある程度慣れてきた。しかし核心である核問題での溝は埋まらず、予断を許さない状況だ。
同じくClarity法案も予断を許さない。
上院銀行委員会を15-9(24名中15名、62.5%)の賛成多数で通過したものの、本会議通過に必要な60票(cloture)目安を何とか上回った程度だ。民主党から賛成に回った2票に加え、最低でもあと5票の追加調整が必要となる(共和党内造反が出ればさらに多く必要)。
元FOX記者のエレノア氏によれば、同法案は予算関連法案、外国情報監視法(FISA)、農業法案など重要法案と審議時間を奪い合う関係にある。6月初旬までに上院本会議を通過しないと7月4日目標は絶望的で、夏季休暇や中間選挙前に成立しなければ廃案リスクが浮上する。まさにぎりぎりの状況だ。
テクニカル的には6.5万ドルから8.3万ドル手前までの押し目なく上昇してきたため、半値押しとなる7.4万ドル程度までの調整は自然。一目均衡表の雲の上限7.5万ドル辺りがサポートとなりそうだ。
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※この記事は「楽天ウォレット」のデイリーレポートを転載したものです。
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