ビットコイン、データが示す『米国マネー』の存在感──日経新聞コメントの背景【エックスウィン】

● Coinbase Premium Gapは、米国機関投資家による現物需要の回復兆候を示し始めている。
● 取引所残高(Exchange Reserve)は継続的に減少しており、市場の供給圧力低下を示唆している。
● ETFによる現物BTC吸収が続く中、市場では“売り手不足型”の需給構造が形成されつつある。

2026年5月15日付の日本経済新聞「中東混迷でビットコイン2割高 株・金上回る上昇率、無国籍性に評価」の記事の中で、エックスウィングループ代表の荒澤文寛として、「主に米国の機関投資家や『クジラ』と呼ばれる大口投資家からの現物需要の強さが読み取れる」とコメントした。

今回は、このコメントの背景にある現在のビットコイン市場の需給構造について、オンチェーンデータをもとに解説したい。

現在のビットコイン市場では、単純に「価格が上昇しているかどうか」だけではなく、「誰が買っているのか」が非常に重要になっている。特に市場関係者が注目しているのが、米国の機関投資家による現物需要だ。

その代表的なオンチェーン系需給指標の一つが、添付チャートの「Coinbase Premium Gap」である。

これは、米国最大級の暗号資産取引所CoinbaseのBTC/USD価格と、グローバル取引所BinanceのBTC/USDT価格との差を示した指標だ。一般的にCoinbaseは、米国の機関投資家や大口投資家の利用比率が高いと考えられており、この価格差を見ることで、「米国勢による現物需要の強弱」を推測することができる。

2025年の強気相場では、このCoinbase Premiumが継続的にプラス圏で推移していた。特にBTCが10万ドルを突破していく過程では、Premiumが大きく拡大し、ETF経由を含めた米国資金が市場を支えていた可能性が高い。

一方で、その後の調整局面では、Coinbase Premiumは長期間マイナス圏へ沈み込んだ。これは、米国市場での現物需要が弱まり、価格形成が先物主導になっていたことを示唆している。特に2026年前半は、Premiumが深いマイナス圏へ拡大しており、市場全体がリスクオフへ傾いていたことが確認できる。

しかし、現在の市場で重要なのは、BTC価格が再び8万ドルを回復・維持する中でも、Coinbase Premiumのマイナス幅が以前ほど深くなくなっている点だ。これは、「強い新規買い」が急増しているというより、「売り圧力そのものが弱まっている」可能性を示している。つまり、市場では“売り手不足”に近い構造が徐々に形成され始めている可能性がある。

そして、この需給引き締まりをさらに裏付けているのが、もう一つの重要指標である「Exchange Reserve(取引所残高)」だ。

添付チャートを見ると、2025年半ばには約295万BTCあった取引所保有残高が、現在は約268万BTC付近まで低下している。単純計算でも、約27万BTC規模が市場流通から減少したことになる。特に重要なのは、BTC価格が大きく調整した2026年前半でも、取引所残高が増加していない点だ。通常、弱気相場では投資家が売却準備のためにBTCを取引所へ戻す傾向がある。しかし今回は逆に、価格下落局面でも取引所残高の減少傾向が維持されている。

これは、「長期保有目的で市場外へ移動しているBTC」が多い可能性を示唆している。さらに同チャートでは、「ETF Holdings(ETF保有量)」が再び増加基調へ転じていることも確認できる。つまり、市場から現物BTCが減少する一方で、ETF側では継続的な吸収が進んでいる構図になっている。

この構造は、単なる短期投機主導の相場ではなく、「長期資金による蓄積相場」である可能性を示している。中東情勢やマクロ不安が続く中でも、ビットコインが底堅さを維持している背景には、こうした“現物需給の引き締まり”が存在している可能性がある。オンチェーンデータを見る限り、現在の市場は「価格以上に需給構造が改善している局面」として捉えることができそうだ。

■ショート動画

日経新聞でコメント|BTC市場で“米国マネー”が戻り始めた理由【エックスウィン / ビットコインリサーチ】
https://youtube.com/shorts/QoWmIB7vqiI

日経新聞掲載/Coinbase Premiumと取引所残高を解説【エックスウィン / ビットコインリサーチ】
https://youtube.com/shorts/8Qew6MdP5vc

■オンチェーン指標の見方

Coinbase Premium Gap:CoinbaseとBinanceのBTC価格差を示し、米国市場の現物需要を測る代表的指標。プラス圏拡大は、米国機関投資家や大口投資家の買い需要増加を示唆する。マイナス圏は、米国勢の需要低下やリスクオフ状態を意味することが多い。ETFフローやOpen Interestと組み合わせることで、「現物主導か先物主導か」を分析しやすい。

Exchange Reserve(取引所残高):取引所に保管されているBTC総量を示し、市場供給量の変化を見る指標。残高減少は、BTCが長期保有目的で市場外へ移動している可能性を示唆する。通常、弱気相場では売却準備のため残高が増加しやすい。ETF Holdingsや長期保有者動向と組み合わせることで、需給引き締まりの強さを分析できる。

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