デジタル資産運用大手のCoinShares(コインシェアーズ)は5月6日、機関投資家向けの四半期ファンドマネージャー調査の最新結果を公表した。2026年4月に実施されたこの調査には、運用資産総額(AUM)約1兆3000億ドルをカバーする投資家から26件の回答が寄せられた。
調査によれば、成長見通しが最も有望な暗号資産(仮想通貨)は依然としてビットコイン(BTC)であるものの、3カ月前の前回調査と比べ、期待値はBTCからイーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)へとわずかにシフトした。成長期待は引き続きBTC、ETH、SOL、そしてやや劣るがエックス・アール・ピー(XRP)の上位4資産に集中している。一方で、カルダノ(ADA)やポルカドット(DOT)といった旧来型アルトコインの保有は減少し、アーベ(AAVE)、スイ(SUI)、トロン(TRX)やDeFi(分散型金融)関連プロジェクトへの分散が進んでいる。
ポートフォリオにおけるデジタル資産の加重平均配分比率は0.1%へとさらに低下した。ただし機関投資家の回答比率が通常より高く平均値が歪んでいるとされ、中央値は1%を維持しているという。これは「初期投資のデフォルトの出発点」とされる水準に一致する。背景には、時期的にリスク資産全般から資金を引き揚げる投資家のリスク回避姿勢があったとCoinSharesは指摘した。
投資動機にも構造変化が表れている。「分散投資」と「顧客需要」が投資理由の63%を占め、2年前の36%から大幅に上昇した。一方、当時の最大要因だった「投機」は15%まで低下しており、資産クラスとしての成熟が進んでいる。配分拡大を阻む要因としては、レガシーシステムを抱える企業側の制約が首位に浮上したほか、アメリカのCLARITY法案を巡る議論を反映して、「規制」が引き続き上位に挙げられている。
|文・編集:井上俊彦
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