伊藤穰一氏は3日、自身の公式サイトにおいて、ジェフリー・エプスタイン氏との過去の交流や資金調達に関する一連の報道に対する声明を発表した。
本声明は、アメリカ司法省が公開した資料を端緒とするSNS等での指摘を受け、事実関係について改めて説明を行ったものである。
内容は、過去の第三者機関による調査報告書の結果を引用し、一部報道の内容が事実と異なると指摘している。
あわせて、デジタル庁および内閣府における有識者としての職務について、任期満了や学長職への専念を理由に、本年3月31日で退任する意向を表明した。
以下に、ウェブサイトに掲載された声明の全文を掲載する。
最近の報道やSNS・オンライン上のコメントについて
このたび、アメリカ司法省が公開した一連の資料の中に含まれていた、私とジェフリー・エプスタイン氏のEメール等に関して、憶測に基づく一部報道やSNS・オンライン上のコメントにより、皆様にご心配をおかけしておりますこと、深くお詫び申し上げます。本件については、2019年から2020年にかけてマサチューセッツ工科大学(MIT)の依頼の下行われたGoodwin Procter法律事務所による調査の一環として精査され、調査結果も公表されていますが、改めてご説明をさせていただきます。2011年、私はMITメディアラボ所長に就任するためアメリカに移住し、2014年には妻と2匹の犬が合流しました。所長としての私の主要な職務の一つは資金調達でした。MITメディアラボを含め、米国の学術研究機関では、所長が資金調達のために職務の大半の時間を使うことが求められます。資金調達を円滑に進めるために、自宅を訪問したり、家族などのプライベートな話題について話し合ったりすることもありました。
MITでは、私も多数の資金提供者に対する調達活動を行っていました。あるカンファレンスで、メディアラボ諮問委員会のメンバーから紹介されたエプスタイン氏もその一人でした。エプスタイン氏は2009年に服役を終えて一般社会に復帰し、米国大学の研究者を支援していました。当時、私は、エプスタイン氏からの寄付について、学内外の有識者に相談し、MITの資金調達のためには受け入れてもよいのではないかという意見をもらいました。MITの上級管理職においても、一定の条件の下で寄付を受け入れることを認めました。具体的には、エプスタイン氏の名声作りに利用されないよう寄付については匿名で登録すること、寄付額については比較的小規模に留めること、寄付は使途制限のないものとすることという条件です。
私は、エプスタイン氏との交流に際して、現在明らかになっているような恐ろしい行為を目撃したりその証拠を認識したりしたことは一度もありませんでした。もしそうした事実を認識していたならば、間違いなく、一切の関係を断っていました。
2019年7月にエプスタイン氏が逮捕され、MITは同氏との関係で大きな非難にさらされました。エプスタイン氏とMITの関係についての調査はまだ始まっていませんでしたが、MIT上級管理職と協議した後、私は自ら職を辞することが、MITと学生にとって最善の選択であると判断し、同年9月、自らMITメディアラボ所長を辞任しました。
MITはGoodwin Procter法律事務所による独立した第三者調査を依頼しました。個人のメールを含め私とエプスタイン氏との間のEメールは本調査において精査され、2020年1月に調査報告書が公表されました。この独立調査が終了しその調査結果がインターネット上で公開されてから、すでに6年以上が経過しています。当該報告書には、エプスタイン氏からの寄付について私がMIT上級管理職に相談し、その後MIT上級管理職の承認を得て受け入れられていたこと、私が、いかなる法律や規則にも違反していないことが確認されています。
最近の一部報道には事実誤認が含まれています。たとえば、エプスタイン氏は寄付資格がない「寄付不適格者(disqualified)」であり、資金調達はMITの規則違反だった、あるいは彼からの寄付がMIT上級管理職に対して隠ぺいされていたなど誤った指摘がなされています。しかし、こうした指摘が客観的事実と相違するものであることは、Goodwin Procter法律事務所の調査報告書から明らかです。
なお、デジタル庁のデジタル社会構想や内閣府のグローバル・スタートアップ・キャンパス構想の実現に向けてアドバイスをしてまいりましたが、グローバル・スタートアップ・キャンパス構想については、有識者としての任期が本年3月31日末までであり、当初の任務に目途がついたことから再任の考えはありません。また、学長職に専念するため、デジタル社会構想についても同じく本年3月31日で退任させていただく予定です。
関係者の皆様の変わらぬご支援に深く感謝申し上げます。
伊藤穰一
|文:栃山直樹
|写真:増田隆幸(2024年11月「Japan Smart Chain」発表会にて)
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